月例マグコミマンガ大賞・結果発表 2020年11月期

2020年11月期

月例マグコミマンガ大賞 結果発表!!

第59回募集、努力賞3作品選出!

今回も多数のご応募ありがとうございました。その中から選出された、栄えある受賞作品は…?(11月30日締切分)

完成原稿部門:努力賞賞金1万円

『コンデジくんと私』

『コンデジくんと私』

山の端てるぺん(32)

あらすじ

周りからの評価を気にしすぎてしまう「私」は、同じクラスの変わった男子にリサイクルショップで遭遇する。そこで彼が中古コンパクトデジタルカメラのオタクであると知り、試し撮りに付いていくことになるが…。

作品講評

後半でのキャラ同士の掛け合いや、独特なモチーフに対する強いこだわりから高評価を得た作品。しかし物語の前半はモチーフに対する語りが長くなってしまっており、描写にも動きがないため冗長に感じてしまう。情報の取捨選択を意識し、キャラクターたちの物語を見せてもらいたい。また、作画が特徴的であるがゆえに読者を選んでしまっているため、自身が描きたいテーマを魅力的に感じてもらえる絵柄を模索しつつ次回作に挑んでほしい。

『両手に花束』

『両手に花束』

藤乃(21)

あらすじ

普通の女子高生の未果子は、幼馴染で美少女の鈴とクラスの人気者で女子にモテる女子の真木の二人から、なぜか求愛されていて…!?

作品講評

華やかな絵柄がかわいらしい題材に合っていて良かった。まだ細かいところで力が抜けているように見えるので、描き続けるスタミナと人体デッサンなどへのより深い理解を獲得してほしい。線の強弱のつけかたも画面の仕上がりに大きく影響するので更に意識してもらいたい。ストーリーは見せたいものがしっかり伝わる構成になっているものの、キャラクターの掘り下げがまだ弱いので、今後は描写したキャラクターの情報を活かしたストーリー構成などができるとなお良い。

『天使と見抜いて!』

『天使と見抜いて!』

あらすじ

「人間に天使と見抜いてもらう」という試験を神から与えれらた少女天使は、ちょっぴり天然で可愛いターゲットの女の子に惚れてしまい……!?

作品講評

かわいらしい絵柄と多用されるメタギャグが溶け込み、独特の世界観を構築している意欲作。女の子は上手く描けているものの、展開が唐突過ぎて読者を置いてきぼりにしてしまっているようにも感じられたので、もう少し読み手を意識して物語を構成してみてほしい。また、設定が文字だけで説明されることが多かったので、キャラ同士にドラマを作って演出で魅せることができればもっと魅力的になったのではないかと思う。次回作に期待。

最終選考作品

『美香子は鹿が好き!』(完成原稿部門)

菊地栞(25)

総評

努力賞3作品選出。
好きなものへの愛情を描いた作品が集まった今回。

受賞作品の中でも特に『コンデジくんと私』のデジカメ愛は、その物の細部の描写や詳細な商品説明、使用感などが熱く描かれており今まで興味がなかった者でも感心する漫画の作りになっていた。また『両手に花束』と『天使と見抜いて!』は、キャラ愛を描いたコメディであり、いま風の絵柄と物語のテンポでとても読みやすかった。しかし3作品とも、基礎的なキャラクター、背景のデッサンの崩れや拙さが気になった。まず読者が目にするのは絵であり、絵が魅力的でないとどんなに素晴らしい物語であっても読者は読んでくれない。毎日少しずつでも、実物の人体、背景を模写するなどして画力を上げてほしい。そしてご自身が描きたいものを読者にぶつけていってください。

今後も好きなものへの愛情を描いた作品をお待ちしております。

12月末〆切の発表は
2021年1月30日!

【お知らせ】

3月より、デビューから連載まで狙える新月例マンガ大賞「月例マッグガーデンマンガ大賞」が新設されます。それに伴い、現在の「月例マグコミマンガ大賞」は2021年2月末の募集をもって終了させていただきます。長きにわたり多くのご応募誠にありがとうございました。開催が残りわずかとなりましたが、最後まで皆様の沢山のご応募お待ちしております。

新月例マンガ大賞「月例マッグガーデンマンガ大賞」の情報は下記URLをご確認ください。

https://magcomi.com/article/entry/monthly_magprize/20201230