・イントロダクション
MAGCOMIをお読みの皆さん、初めまして! マッグガーデン新人編集Gと申します!
皆さん、こんな経験ありませんか…?
「この漫画好きだなぁ、このキャラのフィギュア欲しいけど、出ないんだよなぁ…」
そう! フィギュアってなかなか出ない!! 可動フィギュアはもっと出ない!!!
じゃあッ!!!!
作れば良いじゃんッ!!!!!!!
そう!! このブログは
「連載中の作品から1ヒロインを取り上げ」
「美少女プラモデルを素体として」
「カンタンな改造を施して再現する」
そんなブログなのです!!
(厳密には男性型プラモデルもあるんですが何分マグコミヒーローとは体型が…ち、違い過ぎる…! って感じなので当分はヒロインオンリーになるかと思われます)
しかも! なんと! "あの"美少女プラモデル業界のパイオニア、コトブキヤ様公認でお送りします! こ、光栄過ぎる……!!
このブログは出来るだけ多くの人に「プラモデルを作る・作り込む楽しさ」を
知ってもらいたいという思いで書かれています。
難しい事は(あんまり)しない予定なので敬遠せずについてきてくださいね!
記念すべき初プロジェクト、第1回~第3回では
『ソフィアの円環』から人形系巨大ヒロイン「ソフィア」を作成します!
・スケジュール
プラモ改造は時間がかかるものです、基本的に当ブログでは1プロジェクトを
以下のような「前編」「中編」「後編」の三段階に分けて1ヶ月ずつ更新します!
:前編
1.作品紹介
2.ベースとなるキットの紹介 ~ 素組み
3.改造プラン構想
:中編
4.改造工程
:後編
5.塗装工程
6.完成 ~ 使用したパーツ・道具・塗料などの紹介
7.感想 ~ 改めて作品紹介
前編の今回は「ソフィア」が超巨大ヒロインを務める「ソフィアの円環」の紹介から
ベースキットとなる「フレームアームズ・ガール レティシア」の紹介、
更にそれをどういう方向性で改造していくかのプラン・構想をお送りします!
・『ソフィアの円環』と『ソフィア』
―「出会いを手放さないで」その願いが少年の寄る辺。―
『ソフィアの円環』はMAGCOMI及び月刊コミックガーデンで連載中の山田玲先生が描くファンタジー作品です。
「厄災の使徒<ヴィンクルム>」と蔑まれる主人公の孤独な少年・アルスに残されたのは
同じくヴィンクルムの少女・エミリアから託された指輪と「運命の出会いを手放さないで」という願いだけ。
アルスの指輪を介した力にのみ反応し、自律駆動する巨大少女型人形・ソフィア、
そしてソフィアを擁する大道芸集団「神聖同盟<レーガ・サンタ>」との出会いがアルスの道を変えていく……。といった物語です。
命の燃料である「焚物<エネル>」を持て余し、暴走してしまう性質を持つヴィンクルムは、
「冥府に繋がれた混沌の囚人」だと言い伝えられ迫害されてきました。そんなダークな世界観ながら
その中で他者や自分の「力」と向き合うアルスを描く王道っぷりが個人的に大好きな作品です!
(第一話のソフィア覚醒シーンとか音楽と声付きで見てみたくないですか……?)
本来であれば、感情などあるはずもない人形。
そんなソフィアですが、アルスのエネルが指輪を介して、
さながら血液の様にその身体に流れると、まるで意志を持った様に動き出します。
アルスを優しく撫でたり、頬ずりしたりと、愛らしい仕草や振る舞いに乗せて意志を伝えることも……!
しかしまだまだ謎に包まれた部分の多いソフィア、その真相が明らかになる日は来るのでしょうか…!
そんな『ソフィアの円環』そして「ソフィア」を題材にした理由はひとつ…!
そりゃもう、ソフィアが「人形」だからですね!!
記念すべき美少女プラモデル改造企画の初プロジェクト、人形系ヒロイン代表たるソフィアを題材にしない理由が無い位です!
・『フレームアームズ・ガール』と『レティシア』
そもそも『フレームアームズ・ガール』(以下FAガール)とは!
コトブキヤが展開するオリジナルメカプラモデル『フレームアームズ』シリーズを「美少女化」したスピンオフシリーズです!
各所の3mm穴でカスタマイズ性バツグン! 正に自分好みの「メカ少女」を作れちゃうプラモデルなのです!
勿論、1/12前後サイズのドール服にも対応、単純に「美少女プラモデル」としても楽しむことが出来ます。
シリーズ第一弾の「轟雷」を筆頭に、その高いカスタマイズ性が買われアニメ化もして大ヒット!
そう、今日に至るまでの美少女プラモデルブームの源流と言えるのが『フレームアームズ・ガール』なのです!
その中でも今回取り上げたのは「レティシア」!
原作フレームアームズには存在しない、FAガールオリジナルのキャラとなっており、
その特徴は何といっても高い可動域と髪型や胸部、手足等の豊富なカスタマイズパーツ!
初期シリーズのメカメカしくカッコイイ「轟雷」や「スティレット」と違い、
武装を廃し、女の子らしさを追求した「マテリア」の系列から続く可動特化・プレーンな素体としてのポテンシャルを重視したキットです。
MAGCOMI連載陣のヒロインは基本的に生身の人間。メカメカしい手足よりは人間らしい手足に改造パーツやパテを盛っていく方が再現に至るまでの難易度は低いと判断しました。
恐らく今後も素体として沢山活躍してくれるでしょう……!
・いざ、素組み!
さて、今回は初回という事で、美少女プラモデルの作り方から初めます!
丁寧に解説していくので「んなもん知っとるわ!」って人はガンガン飛ばして下さい!
まず、使う道具から解説します。
たくさん有りますが必須なのはひとつだけ! それは「ニッパー」!
言わずと知れたプラモデルの必須ツール、パーツの切り出しに使います。
とりあえずこれさえ有れば説明書通りに組むことは出来るはずです。
以降は「あると便利」な道具たちです。
①薄刃ニッパー
パーツの「二度切り」(後述)で使います。
切断力が非常に高く断面がキレイになりますが、高級品です。
②ピンセット
デカール(シール)貼りや細かいパーツの組立に使います。
③替刃式デザインナイフ
ゲート跡(後述)の処理や整形に使います。
プラ板やパテでの改造にもかなり重宝します。取扱注意。
④瞬間接着剤
今では殆どのキットが接着剤不要のスナップフィットキットですが
それでも接着剤を使った方が楽なパーツはあります。
その他にも合わせ目消し(後述)に使う事も。
⑤紙やすり
整形の過程で傷が付いたパーツなどをなめらかな表面に戻す為に使います。
粗目・中目・細目・極細目と大別して4種類ありますが、
だいたいそれぞれ一枚ずつ有れば良いと思います。
⑥ピンバイス
パーツに穴を開ける為に使います。
例えば3mm軸のパーツをくっつける為に3mmの穴を開ける、なんて使い方をします。
⑦カッターマット
作業台として最適なマットです。机を傷つけたり汚すことなく作業する事が出来ます。
道具の確認も終わったところで、いよいよキットとご対面! 買う時の次にワクワクする瞬間です…!
箱を開けると袋に包まれたパーツ群(ランナーと呼びます)がごばぁと姿を現します。
まずは説明書を取り出して開いてすぐパーツ一覧を開きましょう。
ごくまれですが、製造の過程でパーツが欠品してしまう事もあるので、ランナーを袋から取り出してじっくり確認しましょう。
(この時点で欠品していたらメール・お問い合わせフォームにて問い合わせ! 作業中に紛失したら付属のパーツ注文書で注文!)
パーツが全部ある事を確認したらいよいよ組立開始です! 説明書通りに、忠実に組みましょう!
ちなみに説明書通りに組む事を「素組み」と言います。類義語に「仮組み」(改造を前提としてとりあえず組む事)があります。
まずはパーツをランナーから切り出します。
この時、ランナーとの接続部分を若干残してニッパーで切り出しましょう。
(写真を撮る都合で片手で持っていますがちゃんと両手を使って切りましょうね!)
パーツを切り出したら、残した接続部分(これを「ゲート」と呼びます)をニッパーを使って二度切りします!
こうすることで、ゲートの切断跡が残りにくくなるのです!(薄刃ニッパーを使えば尚キレイに!)
それでも気になる場合はデザインナイフでカンナをかけるようにそぎ落としましょう。
この工程を「ゲート処理」と呼びます。
☆Tips! ~分解を容易にするテクニック~
塗装を視野に入れている場合は、パーツの色が違う箇所や可動部を含む箇所は分解し易い様に
パーツ同士の接続部分(凸凹や穴と軸)を部分的に切除しましょう。
こうすることでパーツ同士の接着面が減り、外しやすくなります。やりすぎ注意!
説明書の1コマのパーツをすべて切り出したらいざ組立。
パーツの向きに注意し、挟み込み忘れたパーツが無いか確認し……パチリ!
パチパチパチパチ……パッチーーン!!
あっという間に頭部パーツの完成です!
この要領でどんどん組み立てていきましょう。
☆Tips! ~手首パーツ組立のコツ~
美少女プラモデルの可動手首は小さく組み立て難く、指を痛める事で有名です…!
手首パーツは片方を切り出し、もう片方はランナーに残し、ランナーの状態で組み立てると楽チンです!
軽く入ったらニッパーの腹でぐっと押し込みましょう! ……快感ッ!
そんなこんなで頭と胴体が完成しました。
次は手足の組立ですが、今回はとりあえずパッケージ通りに組みたいので、素肌仕様の手足を組み立てます。
(手足とかビット系兵装とか、ほぼ同じ構造のモノが複数あると組立が若干めんどくさくなるのはプラモあるあるです!)
☆Tips! ~合わせ目消し~
複雑なパーツ構成でない美少女プラモデルの素体には度々「合わせ目」(パーツ同士の境目)が出ます。
今回は題材が人形であるだけに合わせ目はディティールとして消すつもりはありませんが
どうしても気になっちゃう! という人は合わせ目を消してみましょう!
やり方は簡単、境目の内側から表面にかけて瞬間接着剤を付けてグググッと力を込めて組み立てるだけ!
接着剤がプラを溶かして癒着させてくれます。
十分に乾燥した後にデザインナイフや紙やすりで表面がなめらかになるように整形しましょう。
当然ですが、以後は分解出来なくなるため、これをやるタイミングはちゃんと考えましょう。
手足を作り、身体全部を接続すれば……完成です!!
カ、カワイイ……!
チョコレートブラウンとパステルピンクの柔らかなカラーリング、
華奢で女の子らしいボディライン、カワイイ仕草を可能にする広い可動域、そして八重歯!
パッケージだけじゃ分からない、手に取って初めて実感する「カワイイ」! ……詰まってますね~!
レティシアは凄まじいボリュームのカスタマイズパーツも特徴です。
首飾りに狐耳、猫耳、別髪型に武装仕様の手足などが別途付属!
ハンドパーツも豊富で表情付けに困りません!
素組みのレティシア一体で、どれだけ自分好みにカスタマイズ出来ちゃうんだ…!?
ハッ、いかんいかん、この子はあくまで改造素体……! 愛着を持ちすぎるとマズイ……!
という事で、次の工程に進みましょう!
……と、その前に腰パーツについて一つだけ補足します!
このパーツは3mm穴の無いタイプと有るタイプの二通りが存在し、好みで組み替えられる構造になっている為、どちらか一方で固定するには一工夫必要です。
具体的には、腰パーツを挿入した状態で接続口に蓋をするような改造を行うことになりますが、この腰パーツは塗装する予定があるのでまだ接着工作はしないで取っておいてください!
(他にも接続部分をパテで太らせたり磁石を仕込んだりする改造が思いつきますが、いずれにせよ今回は放っておいてください)
・改造プラン構想
初めに説明したように、このブログでは難易度の高い改造工作は基本的に行いません。
可能な限り市販パーツを使います。
なので主にシルエットを再現する事を重視してプランを立てていきます。
色々頭をこねくり回した結果、私の脳内から出力されてきたのがこちら!!
やはり頭部……髪は少々具体的な工作が必要になりますが、その他は基本的にポンと付けるだけで問題ないはずです。
ポイントは各部に使用した「布」。
既にお気づきの方はいるかもしれませんが、往々にして美少女プラモデルはその可動域を確保するために
股関節周りのデザインが非常に際どいです!(パンt…ボディスーツやスク水、果てはふんどしまで…!?)
実際、ソフィアのロングスカートをプラスチックで再現すると可動にかなりの支障をきたすと思われます。
そこで、布の出番です。布なら稼働を妨げず、自然なシルエットになるはずです!
実際、頭の中に完璧な設計図が有ればこんなものを描く必要はありませんが、
一度キャラクターを描いてみると各パーツに対する理解が深まるのでオススメです。
次回はこのプランを基に改造を施していきます!
・おわりに
さて、MAGCOMIプラモデル部第1回、いかがでしたか?
初回という事もありだいぶ説明まみれでMAGCOMI要素薄かった気もしますが……ご容赦を!
MAGCOMIプラモデル部は毎月20日更新です! 次回もお楽しみに!
プラモデルは現在、巣ごもり需要も相まって全国的に品薄です!
是非模型店・公式オンラインショップにてお買い求めください!
・商品紹介
『ソフィアの円環』は
MAGCOMIにて1~2話を常時無料公開中!
『ソフィアの円環』第①・②巻、共に好評発売中!
そして、今回作成した『フレームアームズ・ガール レティシア』は
全国模型店・家電量販店・コトブキヤショップ等にて好評発売中!
※全国で品薄の為、お取り扱いをしていない場合がございます。
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本ブログへ掲載した画像は、『ソフィアの円環』第①巻、
およびコトブキヤ公式サイト、フレームアームズ・ガール公式Twitterより
抜粋・引用させていただきました。
© KOTOBUKIYA
©KOTOBUKIYA / FAGirl Project