『骨ドラゴンのマナ娘』ができるまで。

『骨ドラゴンのマナ娘』ができるまで。

「MAGCOMI 7thアニバーサリーキャンペーン!」のアンケートで
読者の皆様から募集した企画アイデアをついに実現しちゃいます!

今回は『骨ドラゴンのマナ娘』の制作過程が見たい!という声にお答えして
漫画本編の制作のウラガワはもちろん
7/13に発売するコミックス第4巻の制作過程も大紹介!

なんと雪白いち先生が明かす制作秘話や、作品担当編集者の解説コメント付き!
ここでしか読めない超豪華な記事…これは絶対見逃せない!

1

本編が
できるまで

2

コミックスが
できるまで

本編ができるまで 26話のばあい

打ち合わせ

担当編集M

前話(25話)がネムの骨がヒビ割れてしまうという衝撃的事態で終わっていたので、その回収とエルフの里編のエピローグ的な展開でした。次話以降は、5巻全体に渡るテーマを決めてもらってからエピソードを検討してもらいます。イブの精神的成長と共に描かれるテーマもなかなか重厚なものになりはじめていて、雪白いち先生から5巻の構想を伺って驚かされました。お楽しみに…!


ネーム

担当編集M

打ち合わせを経て、まず文字で全体の流れをまとめた文字プロットを作成してもらいます。大体1話あたり、A4サイズ1ページ分くらいのボリューム感でしょうか。それを基に打ち合わせた後、原稿の種となるマンガのラフ原稿「ネーム」を描いてもらいます。作家さんによって様々な描き方があって興味深いところですが、雪白先生は、A4サイズ用紙1枚を8分割したミニサイズのネームで描かれています。この形式だと全体の画面構成を一覧しやすいのが良いですね!


作画

担当編集M

ネームで画面構成や展開の演出等に微調整を加えてもらったりした後、原稿作画に取り掛かってもらいます。ここから完成までは編集者はじっと待機の時間です。ネームの段階ではラフだった画面が、高密度でハイクオリティーな手描き作画で仕上がっていく様は、まるで魔法を見せられているかのようで圧倒されますね。


仕上げ

担当編集M

デジタル原稿で作画する作家さんが大多数になりましたが、その作業工程は様々で雪白いち先生はペン画はアナログで、仕上げはデジタルで作画されています。紙の原稿用紙にゲルインクボールペンでの作画がひとしきり終わってか ら、スキャンした原稿のトーン貼りや仕上げのあれこれをデジタルで処理します。最終完成形態はデータ原稿です。ちなみに、以前は完成原稿の受け取りには、配送の時間を考慮する必要がありましたが、データ原稿はWEB上でサクッと受け渡しが出来て便利ですね。


写植

担当編集M

ここからが編集者の仕事です。完成した原稿に載せるセリフの大きさとフォントの指定をしていきます。「骨ドラゴンのマナ娘」では、竜族や様々な人種が登場しますが、それぞれで書体は分けています。全体的にコミカルな会話のキャッチボールが多いので、それを際立たせるような書体を選択するように心掛けてます。また各話の表紙となるトビラページに入れるキャッチコピーにも頭を悩ませます。


校正・校了

担当編集M

原稿に指定したセリフフォントが配置された校正見本を、編集部内で入念にチェックします。複数人でチェックする事でミスを潰していきます。編集者が一番緊張する仕事です。


完成

担当編集M

入稿作業のあれこれを経て「校了」したら、ホッとひと段落…して休む間もなく、矢継ぎ早に次話の打ち合わせが始まります! 本作の今後の展開にどうぞご期待ください♪

 雪白いち先生

2巻までは線画を主に付けペン(丸ペン)で描いていました。前作の時は2~4枚ペン入れしたらペン先を新しい物に交換していたのですが、今作は少し太い線にしようと1巻毎の交換にしていました。3巻から徐々にゲルインクボールペンの使用率が高くなり、4巻はほとんどボールペンが活躍しています。特集していただいた26話でも使っています。気楽に使えるので好んでいるボールペンですが、人様に途中経過をお見せするとなると緊張して流石に気を張りました。27話ではまた別の画材を使い始めています(その際インクを零して肘置き用クッションが大惨事に)。気分転換になるので、その時の気分で付けペンやボールペンなど色々使ったり試したりしています。

コミックスができるまで 4巻のばあい

打ち合わせ

担当編集M

作品の看板となるコミックスの制作では、各巻に収録されるエピソードが内包するテーマに基づいて、雪白いち先生に表紙イラストのイメージを固めてもらいます。コミックス1冊分のページ数と各話のページ数から割り出して、発売時期目標を決めています。ちなみに金(カネ)曜日に発売される事が多かったのですが、今回の4巻は残念ながら諸事情から発売曜日がずれてしまいました。


カバーイラスト

担当編集M

4巻では緑豊かなエルフの里が舞台なので、森と蔓延する異形化した植物を背景にして、全体的にミドリ色基調のカバーイラストになりました。本作のカバーイラストは、折り返し部分も含めてカバー全体に描かれている、いわゆる「巻き」のイラストなので、キャラクターの配置や構図等もご苦労されているところだと思いますが、今回も可愛らしく決めていただきました!


加筆修正・描き下ろし原稿

▲ イラストの全体像はぜひコミックス4巻でご覧ください!

担当編集M

事前に作成したコミックスのページ台割に基づいて、話間の幕間ページ用のイラストやあとがき、おまけページなどを描き下ろしてもらっていますが、送ってもらうラフイメージ内容が毎回意表を突いてくるので、拝見するのが楽しみだったりします。今回は描き下ろしおまけマンガも収録されていますのでどうぞお楽しみに♪

💡【台割】どのページに何を載せるかが書いてある、コミックスの設計図


デザイン

担当編集M

コミックス制作の際の編集者の大きな仕事として、オビに載せるキャッチコピーの検討、オビデザインラフの作成、あらすじテキストの検討やキャラクター紹介ページのデザインラフ作成などがあります。装丁を担当してもらうデザイナーさんと折衝するのも編集者の仕事です。どんな言葉をキャッチコピーにしたら、読者の方に気になってもらえるか? 等を、割といつも考えています。


校正・校了

担当編集M

デザイナーさんに、諸々のデザインを確定してもらったら、印刷所に入稿します。その後、カバーや帯は色校正という、刷り上がりの色味のチェックも同時に行います。微妙な差であっても、雪白いち先生が描いたイラストのよさを最大限お伝えできるようにしっかり確認しています。また本作では、カバーの紙質にこだわって、いかにも書籍風なザラッとした質感の用紙を使用していますが、さらに印刷所さんの特殊印刷技術によって、CMYKの4色印刷で、まるで特色を使用したかのように鮮やかで美しい印刷を実現してもらっています。

💡【入稿】印刷会社に原稿や画像データを渡すこと
💡【特色】CMYKでは再現しにくい色を表現するため、予め調合されたインクのこと


完成

担当編集M

コミックス作業が全て終了したら、あとは製本されたコミックス見本が手元に来るのを待つばかりです。数日後、自分の机上に配布された15冊単位で梱包されたコミックス見本の包装紙を開封する瞬間は、毎回多幸感に包まれる至福の時ですね。ぜひコミックスお買い求めのほど、よろしくお願いいたします!!

 雪白いち先生

単行本カバーは担当さんのご提案で折り返しまでの1枚絵にする事になりました。彩色作業は好きですが得意ではない(配色と塗り方迷子で途方に暮れる)ので、カバーの1枚絵は大変なのが目に見えていて最初は及び腰でした。でも印刷でとても綺麗に色を出してくださるので「描いて良かったなぁ」と毎度思います。特に2巻の元の絵は「色が淡すぎたかも」と心配だったのですが、丁度良い濃さで印刷していただけて助けられました。担当さんとデザイナーさんもいつも根気よく調整など対応してくださり、本当にお世話になっています。色々な方に助けられて単行本は出来上がっています。配色指南本と睨めっこしながらカバーを塗った4巻、どうぞよろしくお願いいたします。

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霧のヴェールに閉ざされた
エルフの里の奥深くで、
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公開期間 2023年7月13日~2023年8月13日


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