月例マッグガーデンマンガ大賞・結果発表 2021年7月期

月例マッグガーデンマンガ大賞

2021年7月期結果発表

第5回募集、佳作1作品・奨励賞1作品・努力賞1作品選出!

今回も多数のご応募ありがとうございました。その中から選出された、栄えある受賞作品は…?(7月25日締切分)

完成原稿部門:佳作 賞金10万円 受賞作掲載

『機壊のアドル』

『機壊のアドル』

路地裏

STORY

研究者の娘によって感情の種を植え付けられたアンドロイド・アドル。しかし3年が経過しても感情への理解は未熟なままだった。自らの廃棄予定を知ったアドルは娘の為に残された時間で感情を理解しようとするが…。

選評

SF的な小物やキャラの複雑な表情等に見られる全体的な画力・画面の完成度が高く評価された。一方でキャラの言動や思考がちぐはぐで、やりたいドラマに振り回されているような印象を受ける。これは描写が難解だった事に起因するだろう。キャラの内側に複雑な感情が渦巻いているのは分かるが、その過程が描写されていない為に読み手がキャラの感情についていけなかった。次回はキャラの行動理念や思想が伝わり易い演出を心がけよう。

受賞作品を読む

月刊コミックガーデン2021年10月号に掲載!

完成原稿部門:奨励賞 賞金3万円

『ワニさんと僕』

『ワニさんと僕』

坂本成

STORY

不審な男に後を付けられていた少年・ハルトは、男から逃げる為に入った下水道で謎の生物「ワニさん」と出会う。ワニさんに脅され彼の元に食料を運んでくる事となったハルトだったが、次第に二人は心を通わせていき…。

選評

可愛らしい作画や、心温まるドラマ作りが評価に繋がった今作。特にキャラクターの作画が高い評価を集めた。一方で、背景の少なさなどの影響で、画面の情報が読者に伝わり辛くなっている点が今後の課題だろう。画面構成以外にも、本編で明かされていない設定があるなど、読者が引っ掛かりを持つであろう点が見受けられるので、より読者が引っ掛かり無く、スッキリと読める漫画作りを意識し、次作に挑んで欲しい。

完成原稿部門:努力賞 賞金1万円

『狙撃手・木村』

『狙撃手・木村』

ぽーよら

STORY

江戸時代、大坂の陣にて死亡したはずの豊臣秀頼。しかし彼は家臣の木村重成とともにスペインへ亡命し生きていた! 亡命先で遠距離狙撃の才能を開花させた重成は打倒徳川に闘志を燃やすが、そんな彼らのもとに徳川からの追手がやってくる…。

選評

歴史のIF展開という、意欲的な物語の切り口から高評価を得た作品。しかし作品の舞台をスペインにした意味があまり感じられず、設定を活かしきれていない印象があった。その設定ならではの強みを出せる展開を意識してみてほしい。また、導入に説明的な要素が多く、冗長に感じてしまった。序盤でのつかみを意識しつつ簡潔に作品の要素を示すことができると、より没入感のある作品に昇華していけるだろう。

最終選考作品

完成原稿部門

  • 『猫と小判』瑞本セン

8月25日〆切の発表は
2021年10月5日!