月例マッグガーデンマンガ大賞・結果発表 2021年10月期

月例マッグガーデンマンガ大賞

2021年10月期結果発表

第8回募集、期待賞2作品・努力賞1作品選出!

今回も多数のご応募ありがとうございました。その中から選出された、栄えある受賞作品は…?(10月25日締切分)

完成原稿部門:期待賞 賞金5万円 受賞作掲載

『黒白のとりかご』

『黒白のとりかご』

友永泉

STORY

自身の手を痛めるまでピアノに情熱を注ぐ、女子高生のつぐみ。そんな彼女に親友の璃子は複雑な感情を抱いていた。コンクールに向けて練習を続けていたある日、つぐみは箸を落としてしまうほどに手の症状を悪化させ…。

選評

繊細な感情の揺れ動きが美麗なタッチで描かれており期待を集めた本作。感情でブーストする展開は引き込まれるものがあったものの、ピアノや親友に執着する理由が見えにくいなど、キャラクターの背景が欠けていた点はマイナスに響いた。また、山場のシーンが当事者であるキャラにとって大事な儀式だとしても、第三者から見て象徴的な出来事にはなっておらずカタルシスが弱い面も。次作はドラマ性を高めた作品作りを期待する。

受賞作品を読む

月刊コミックガーデン2022年1月号に掲載!

『一夜聴き』

『一夜聴き』

穂蛇

STORY

火事になった遊郭の調査にきた“聞き取り係”のトラジ達は、そこで働いていた“角”の生えた遊女と出会い話を聴くことになる。その容姿ゆえにぞんざいな扱いを受けていたと思われる遊女だったが、しかしその口から語られたのはトラジの予想とは違うもので…?

選評

画面作りの水準が高く、また人物に色気が感じられて良かった。その反面ストーリー構成はまだまだ足りない部分が目立つ。メッセージ性がむき出しになっているので、それを包み込む物語性が欲しいところ。また、背景のクオリティが人物と釣り合いがとれていないのと、作画が不安定なところは根気強く描いてもらいたい。評価された長所を活かしつつ、足りない部分を補い次作に挑んでほしい。

受賞作品を読む

完成原稿部門:努力賞 賞金1万円

『吾輩はエジプトの猫である』

『吾輩はエジプトの猫である』

レジーナ

STORY

エジプトで母親とはぐれ路頭に迷っていた少女・メイ。 そんな彼女の様子を見かねた一匹のネコだったが…?

選評

可愛らしいネコの作画や、粗の少ない丁寧な話作りが評価を集めた本作。話の進行にも大きな違和感は無く、全体的に綺麗にまとまっていた印象だ。一方で、この漫画にしかない強い魅力を感じられなかった点がもったいなく感じる。完成度を上げる事はとても重要だが、例えば、ネコの作画をもっと可愛くする、インパクトのある展開を用意するなどで、もっと「この漫画を読みたい」と思ってもらえるポイントを作れると、より多くの読者を惹きつける事ができるだろう。

最終選考作品

完成原稿部門

  • 『Family ~きらきらひかる~』ひのしたはな
  • 『nobody脳s』ワキタニ
  • 『魔女の哲学』まほら いと
  • 『ゆうむさんの幽霊活動!』ぽーよら
  • 『スポットライト』吉川茉里

11月25日〆切の発表は
2022年1月5日!