月例マッグガーデンマンガ大賞・結果発表 2021年12月期

月例マッグガーデンマンガ大賞

2021年12月期結果発表

第10回募集、佳作1作品・期待賞1作品・奨励賞1作品選出!

今回も多数のご応募ありがとうございました。その中から選出された、栄えある受賞作品は…?(12月25日締切分)

完成原稿部門:佳作 賞金10万円 受賞作掲載

『パイロットライト』

『パイロットライト』

やまのべ

STORY

泥棒に壊された人型ロボットのトイチは、自称”天才技師”の少女ヴェスカに修理される。彼女はトイチを助手にしたいようだが、トイチには帰りたい場所があって――。

選評

登場人物の気持ちがしっかり追えており、キャラクター同士のやりとりに没入感がある。画面の見せ方はもちろん、作画も適度な情報量で非常に読みやすい画面が作れていた。しかしキャラクターのデザインに、目新しさを感じる箇所は少なくレトロな印象を与える。主人公は作品全体の方向性を決める指針となるため、どんな人物か一目でわかるデザインを意識してみてほしい。また本作では必要性の低い要素が物語の主軸にいくつか見られたため、次回は必要性の高い要素のみの構成に期待。

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月刊コミックガーデン2022年3月号に掲載!

完成原稿部門:期待賞 賞金5万円 受賞作掲載

『ナナシとリツ』

『ナナシとリツ』

村田新作

STORY

人生の展望に絶望していた青年・ナナシは、つい魔が差して空き巣に入ってしまう。しかしその家で泥酔死体になった父親と、そばで衰弱していた少年・リツと出会う。逃げ出そうとしたナナシだったが、虐待され弱っていたリツを放っておくことができず、渋々一緒に暮らすことになるが…。

選評

作画がしっかりしており、特にキャラの表情が良かった。ただ線が硬いところがあるので、質感のイメージにあわせてタッチを変えるなど調整してほしい。構成は一度に色々詰め込もうとして描ききれていないので、整理する必要あり。人物の心情は描けているもののストーリーの問題提起が弱く、ドラマの着地点が定まらなかったように感じる。次作ではその部分に挑戦してほしい。

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完成原稿部門:奨励賞 賞金3万円

『汚毒の世界』

『汚毒の世界』

尾方 惟津見

STORY

毒に汚染された世界の中で、完全に清潔な「いえ」から出られない事に不満を感じつつ生きる少女ゾへ。ある日、謎の男が「いえ」に侵入してきた事で彼女の世界に大きな変化が訪れるが…?

選評

独特で魅力的な世界観を構築し、その設定をしっかりと表現出来ていた事に評価が集まった本作。編集部からは続きが気になるとの声も多く聞かれた。一方でストーリー展開としてややぶつ切り感があり、この漫画を通して何を伝えたいのかが伝わり辛い印象があった。物語の設定だけでなく、キャラクター達の何が変わり、変わった事でどういったメリットがあったのかを明確に描写する事ができれば、より読み手を満足させる事が出来るだろう。次作に期待したい。

最終選考作品

完成原稿部門

  • 『双子の陰陽師』わらびもち・塚本麗音
  • 『魔王ですが勇者のことを好きになってしまいました』どくしゃ

1月25日〆切の発表は
2022年3月5日!