お知らせ

月例マッグガーデンマンガ大賞・結果発表 2024年8月期

月例マッグガーデンマンガ大賞

2024年8月期結果発表

第42回募集、佳作1作品・期待賞1作品・奨励賞2作品・努力賞2作品選出!

今回も多数のご応募ありがとうございました。その中から選出された、栄えある受賞作品は…?(8月25日締切分)

完成原稿部門:佳作 賞金10万円 受賞作掲載

『バックヤード・シードラゴン』

『バックヤード・シードラゴン』

竜澪ている

STORY

とある水族館で新種の水棲ドラゴンを保護する事になった。ドラゴンの飼育を担当するベルガは未知の存在に少しの恐怖を感じつつ飼育に勤しむのだったが…?

選評

未知の生物とのやり取りに緊迫感を持たせつつも、人情味のある短編にまとめ上げたことが評価された本作。絵本の様な作画も不思議かつ優しさのある世界観に合っており、作品の魅力を引き出す事に一役買っていた。ただ、ストーリーの面ではオチがやや弱い印象があるので、盛り上げるシーンはより丁寧に描写して欲しい。また、作画面では線に纏まりがなく雑に見えてしまう絵がいくつか見受けられる。より細かい所に気を配り、作品のクオリティアップに努めて欲しい。

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月刊コミックガーデン2024年11月号に掲載!

完成原稿部門:期待賞 賞金5万円 受賞作掲載

『勇者魔王』

『勇者魔王』

Vの信者

STORY

魔王に勇者が討伐されて数年。至極暇を持て余していた魔王は、勇者との戦いの高揚感をもう一度得るため、自らの手で勇者を育てようとしたが……?

選評

洗練された写実的な筆致で、あえてコメディを描くというギャップが評価された本作。ファンタジーという空想世界を、細部まで丁寧に描写されていたのも好印象だった。しかし物語の本筋に入るまでの導入が冗長に感じる。そのため、本作がどのようなテーマに向かっているのかがわからずに混乱を招いてしまう結果に。またオチがオチとして機能しておらず、未完で終わったような印象を受けた。次回作では物語の向かう方向をしっかり提示しつつ、オチが付いた話を期待したい。

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完成原稿部門:奨励賞 賞金3万円

『祭師バジルが餓死しかけ!』

『祭師バジルが餓死しかけ!』

利口

STORY

"猟師”が狩り、“祭司”が魔法で獲物を調理する。それが当たり前の世界。故に「料理が下手」な祭司・バジルは相方が見つからずにいたが──…。

選評

「猟師」と「祭司」が織りなす独自の世界観を描きつつ、バジルとサーモンのキャラクターがしっかりと描かれていることは高評価。また、クライマックスで描かれたバジルの魔法の描き方はシンプルに格好良く、審査員の心を大きく惹きつけた。一方で、全体的に仕上げの荒さと描きこみの多さが悪い方に働いてしまい、少々読みづらさが目立った点は玉に瑕。また、キャラクターの全身が入る絵が少なめなところも勿体ない印象。とはいえ荒削りながらも光るところは多いため、今後に大きく期待したい。

『面獣』

『面獣』

owl

※コミックガーデン本誌掲載時とPNに変更があります。

STORY

生きた闇そのものである夜獣に故郷を襲われたギンジュとツユクサ。二人は夜獣に対抗できる面の力を使って故郷を救おうとするが…。

選評

作者が独特の世界観を持って描いていることが、内容から伝わってきたため評価された本作。一方で、作中の設定が読み取りづらく文字で語られている部分も多かったため、読者側に理解しようとする努力が必要となってしまっていた。情報の取捨選択をしつつ、順序の整理や重要なものに注目させるような工夫をしてみてほしい。また、主人公の目的意識がぼんやりしており、漠然と重大なことが起きている状況しか分からなかった。何を期待して読めばいい作品なのかを序盤で示せるように意識してもらいたい。

完成原稿部門:努力賞 賞金1万円

『魔女の断捨離』

『魔女の断捨離』

HIGO

STORY

魔女・エルメジンデの部屋の整理を手伝う恋人・フォルカー。しかし、価値観の違いから二人は徐々に険悪になってしまい…。

選評

ファンタジー世界の男女の関係性を描くうえで、断捨離という現実で身近な事柄と掛け合わせたことで親近感のある話になっていた点は良かった。しかし二人の関係が修復する過程に断捨離と魔法が活かされておらず、作品内でメインとなる要素がラストシーンの見せ場に作用してなかった点は惜しい。よって見所に意外性がなく、予定調和に進んでおり物足りなさを感じた。この企画だからこそ出せる面白さは何かを整理しながら、話を練ってみて欲しい。

『ルミネセル=マリア』

『ルミネセル=マリア』

津々楽菊ヱ門

STORY

悪魔の王を父に持ちながらも、悪魔の退治を生業とする聖職者の少女・ルミネ。そんな彼女の元に、とある悪魔退治の依頼が届く。

選評

聖職者でありながら悪魔の王を父に持ち、素行が悪いという主人公に意外性があり存在感が際立っていた。それに加え、目を惹く構図や躍動感のあるアクションシーンが要所で取り入れられており、印象的な作品であった。一方で作品全体を通して読んだ時にはページによって作画の完成度にムラがあり、そのムラが悪目立ちしてしまっていた。見せ場以外のシーンでも線を丁寧に描くなど、作品全体を通して作画の完成度に安定感を持たせて欲しい。そうすることで長所がより際立つだろう。

最終選考作品

完成原稿部門

  • 『ヤンデレに殺されて異世界転生したらそこでも追いかけられ続けた』nono
  • 『人の振り見て我が振り直さず』鈴 うさこ
  • 『波留と梢』狗丸クロ

9月25日〆切の発表は
2024年11月5日!