【教えて先生!!プレイバック】第27回・カミムラリドル先生

「マッグガーデン連載作家さんの作品作りで大切にしていることが知りたい！」

そんな声にお応えして本連載では、過去コミックガーデンに掲載されたインタビュー「教えて先生!!」を紹介いたします。

第27回の先生はカミムラリドル先生です！
（月刊コミックガーデン2021年9月号掲載）

作家紹介

カミムラリドル先生

2023年6月30日よりMAGCOMIにて『見切りから始める我流剣術』を連載中。

それでは一問一答での“執筆の秘訣”、スタート!!

Q.キャラクター作りで意識している点はありますか？
昔はあまり考えてなかったのですが、今意識しているのは「外見 (第一印象)と実際の内面にギャップを作ること」です。外見から受けるイメージと、そこに意外性を感じるキャラクター性を持たせてギャップを作っています。漫画は絵で表現するので見た目(デザイン) ももちろん大事ですが、ギャップはそれだけでキャラクターにインパクトを与えるものでもあるので、かなり意識するようになりました。

Q.ストーリー作りで重要視している部分はありますか？
これは担当さんにもよくご指摘いただくのですが、「一つの話には一つの出来事で考える」という点です。あれもしたいこれもしたいと盛り込みすぎる癖があるのでストーリーを作る時には特に注意しています。読む側にとって読みやすくわかりやすくは大事なものなので、できるだけ重要視しますね。

Q. ネームの際に心掛けていることはありますか？
コマ割りとキャラクターの動き、カメラワークに関して「できる限り読者の視線誘導ができるように」と心がけています。気持ちいい視線の流れが作れれば読み手にとっても読みやすいものが作れるのではないかと思っています。あとはネームの前にストーリー自体を作るための「ネームのネーム」っていうのを作っています。5cm×7cmくらいの見開き状態枠を必要ページ分作って組み立てていく。そこでできるだけ流れを客観視できるようにしています。

Q.作画の時に大事にしていることはありますか？
全ての線に納得がいっているわけではないのですが、ペン入れの際の線の強弱は大事にしています。線はキャラクターの感情や状態、遠近感や繊細さなどを表現できると思っているので大事…だと思います…！背景と一体化してしまうと見づらいというのもありますが、個人的な趣味の部分も大きいですね！

Q. ずばり、作品作りで一番大切にしているのは何ですか？
「誰か一人でもストーリーのどこかで笑かすこと」です。コメディを描いているのもあり最近は拍車がかかっていますね(笑)。以前漫画賞で期待賞をいただいた作品はそこまでコメディ感はなかったのですが「このコマで笑ってくれ」みたいな部分はつくっていました。

Q. 独自の練習方法、役に立った練習方法があれば教えてください。
絵に関しては「ひたすら写真や骨格資料などをみて模写、オリジナルキャラに落とし込む」ですかね…現在進行形で修行中です。ストーリーなどは「先人のストーリー構成を研究して吸収し、実際に自分のオリジナルストーリーを組み立てる」を繰り返す。自分自身成長できているかはわかりませんがこんな感じです…！

Q. 漫画に限らず、志望者の方に是非見てほしい作品はありますか？
他社作品ではありますが『ハイキュー！！』ですね。純粋に面白いのと、自分がコマ割り視線誘導オタクなのもあるのですが、後半になるにつれてコマの割り方やポールを使った視線誘導、文字配置など本気で背筋がゾワッとするしとても勉強になります！他にも紹介したい作品がたくさんあるのですが書ききれない…！あとは映画やドラマなど映像作品全般はカメラワークの勉強にもなるのでおすすめです！

Q. 最後に、志望者の方々へ向けて一言アドバイスをお願いします。
これは尊敬する先生の受け売りですが「自分は面白い漫画が描ける人間だと信じること、今描いているものが大好きだと信じて描くこと」です。自分も皆さんに負けません！お互い頑張りましょう！！！！

ご回答、ありがとうございました！