「マッグガーデン連載作家さんの作品作りで大切にしていることが知りたい!」
そんな声にお応えして本連載では、過去コミックガーデンに掲載されたインタビュー「教えて先生!!」を紹介いたします。
第38回の先生はイヌヅカヒロ先生です!
(月刊コミックガーデン2022年9月号掲載)
作家紹介
イヌヅカヒロ先生
『魔導の系譜』全6巻好評発売中!
それでは一問一答での“執筆の秘訣”、スタート!!
Q.コミカライズにあたって意識している点はありますか?
原作のメッセージ性やテーマに、描き手の考えや個性を上乗せした方が一体感が出て漫画作品としての質も上がるのではないかと思っています。原作の内容と描き手の作家性の相性がある程度良いことが前提となりますが。
Q. ネームの際に心掛けていることはありますか?
上記の内容と通じるところがありますが、原作に共感し敬意を払った上で、忠実にしようと考えすぎないことです。『魔導の系譜』の場合は小説が原作ですが、当然小説と連載漫画では構成や演出方法が異なります。漫画として面白くするためには、時にはストーリーを膨らませたり引いたり入れ替えたりと工夫が必要となります。
Q.作画の時に大事にしていることはありますか?
(カメラワークにおける)引きのコマとキャラに寄ったコマの割合です。登場人物がどんな場所で、どんな立ち位置にいるか伝えるコマではしっかりとカメラを引くことを意識しています。その分背景を描くのが大変なので、毎回めんどくさいという気持ちと戦っています。
Q. ずばり、作品作りで一番大切にしているのは何ですか?
登場人物の感情の動きです。個人的に「なんとなく」や都合よく描かれたものが苦手なので、キャラクターの生活歴や性格、置かれた状況によって納得のいく感情の運びや行動になるように心掛けています。そうすることで読み手も共感できキャラクターを魅力的にみせることにもつながると思っています。
Q. 独自の練習方法、役に立った練習方法があれば教えてください。
写真でも好きな作家さんの絵でも何でもいいので模写することでしょうか。練習じゃなくても資料を見て描くということはめちゃくちゃ大事です。
Q. 漫画に限らず、志望者の方に是非見てほしい作品はありますか?
特にこれといってありません。気になったものでも話題になったものでも何でもいいんですが、大事なのは観た(読んだ)後、どんな部分が面白いと、面白くないと感じたのか分析したり、じゃあ自分だったらどう描くかなど考えたりすることだと思います。特に、良いと思った部分よりどこが良いと思えなかったか、に作家性が出ると思います。
Q. 最後に、志望者の方々へ向けて一言アドバイスをお願いします。
作品を作ることが何よりも学びになります。1ページからでも漫画を描き始めてちょっとずつ目標を更新していってください。色々できるようになってくると楽しいですよ。
ご回答、ありがとうございました!
作品紹介
『魔導の系譜』はMAGCOMIにて1話まで常時無料公開中!
コミックス全6巻は絶賛発売中です!
漫画賞のご案内
コミックガーデン・MAGCOMIでは下記の漫画賞を毎月応募受付中!
詳細はこちら!
月例マッグガーデンマンガ大賞
1ページマンガ賞 箱庭
次回(1月5日更新)は青山克己先生です!お楽しみに!