【マグコミ漫画研究部】『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』の登場人物が猫になる際の種別やその傾向について研究してみた

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お久しぶりです!編集Nです。今回の研究に取り上げるのは……この作品!!

              

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MAGCOMI読者には釈迦に説法かもしれませんが……「この作品を読んだことない」というような方もいらっしゃるかもしれないので、まずはNの独断と偏見による簡単なあらすじを説明します。

※一部作品のネタバレを含んでいますので、ご注意ください。

『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』とは!?

 

世界は、猫に支配された。人間を猫に変えてしまうN・Nウイルスによりパンデミックが発生。人類は猫に襲われ、次々と猫になってしまう。これは多くの仲間を猫にされた男の、人類を取り戻す戦いの記録――。全世界待望のゾンビ新時代到来!? 衝撃のキャットフルホラー、爆誕。

 

ゾンビ。

 

それは何らかの力で死体のまま蘇った人間を指す総称。

元はコンゴ共和国で信仰されているNzambiンザンビという神に由来している言葉であり、それが伝わるにつれて変化し、「ゾンビ」と呼ばれるようになっていったのだとか。

 

やがてそれはフィクションの世界――とりわけ映画にて広く取り扱われるジャンルになります。

中でも一番有名なのは、1968年に作られた映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』でしょう。

 

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この映画が画期的だったのは、「死体が蘇って動く」というだけだったゾンビに「ゾンビが噛んだ(襲った)相手もゾンビになる」という吸血鬼のような特徴を混ぜ込んだことになります。

 

これにより、ゾンビ映画というジャンルは単なるホラーから抜け出し、パニックものやパンデミックもの、ディストピアものというジャンルとも複合できるようになったのです!

 

それ以来、この設定はゾンビ映画の基本路線とまでになったほどで、こうしてこのジャンルは隆盛を極め、数多の作品が世に発表されてきました。

 

近年では呪術や霊媒などではなく、科学実験や特殊なウイルス感染によりゾンビ化するという作品も増えてきているほどです。

 

本作も、御多分に漏れずそんな「ゾンビ」という要素をふんだんに押し出した作品になります。

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冒頭1P目から、いきなり襲い来るゾンビから逃げ纏う主人公たちのシーンから始まっていくことから、パニックものであることがありありと伝わります。

 

ただし、逃げる相手はいわゆる普通のゾンビではなく――

 

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なんと、大量のでした( ゚д゚)

本作におけるゾンビ役は、人間ではなく猫のことを指していたのです!

 

そして当然、先ほど解説した「ゾンビに襲われた者もゾンビになる」という特徴もそのまま再現されています。

 

つまり、

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猫好きなら思わず嬉しさで悲鳴を上げてしまいそうなこんな接触をしてしまうと、

 

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徐々に身体に変化が訪れ――

 

 

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人間が猫になってしまうのです!

 

こうして、猫に支配された荒廃したこの世界で、それでも人類が抗い生きていく――というところから物語が始まるのですが。

 

ここで私の「気になったことは徹底的に調べないと気が済まない」という性分が鎌首をもたげました。

 

それは――……

この世界において、人間が猫になるときのルールや条件はあるのだろうか? ということです。

 

例えば1話冒頭で猫になってしまったタニシ。

彼は、モヒカンのようなヘアスタイルをした筋骨隆々の大男なのですが――

 

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そんな彼は、猫になった際はキジトラ模様の猫になっていました。

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しかし、この世界にはキジトラ以外にも様々な猫が登場しています。

 

三毛猫、ブチ猫、単色猫――。

 

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更には種別も多種多様で、ペルシャ猫にアメリカンショートヘア、メインクーンとバリエーションも豊富です。

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この事実を知った途端、私の頭には次から次へと疑問が湧き出てきました。

すなわち、

 

今まで作中に登場した猫は、どんな種類や種別がいるのか?

また、人間が猫に変化したとき、どういった猫になるのか?

その変化におけるルールや規則のようなものはあるのか?

性別や人種、体格なども受け継がれるのか?

そもそも、年齢はどうなるのか? 猫年齢に換算されるのか?

 

 
etc.……


一度そう思ってしまえば、最早それは呪縛のように私の心を蝕んでいく。(妄想)


ということで、前置きが長くなりましたが―――

第14回マグコミ漫画研究部!~MAGCOMI作品のどうでもいいことを真面目に考察してみた~の議題は、こちらになります!!

 

『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』の登場人物が猫になる際の種別やその傾向について研究してみた

 

 

 

 

まずは、実際に作中で猫になった人の特徴が反映されているかについて調べてみました。

 

先ほど紹介したタニシ(猫)についてよく観察すると――

 

とある理由(単行本表紙をよく見るとわかります!)から、性別は変わっていないことがわかります。

つまり、猫ウィルスに感染して猫になる際には、おそらく男性ならオスの猫に、女性ならメスの猫に変化すると推測できます。

 

次に、2話にて身体が猫に変化してしまったマッチョマンについて。

彼については、その変化からとても興味深いことがわかりました。

 

Before

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After

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……ご確認いただけましたでしょうか。

なんと、彼は白黒猫に変化しているのです!

 

全体的に毛深く、黒髪だったからなのか、はたまた黒の服を着ていたからなのか?

お腹の部分が白なのは白いパンツを履いていたからなのか? など謎は深まるばかりです。

 

さらに言えば、人間のときにはアゴから頬全体にビッシリと髭が映えているのにも関わらず、猫になったときは数本のひげのみになっています。

 

タニシも短く切りそろえたあごひげを生やしていましたが、とくに猫に反映されている訳ではないので、人間のときのひげと猫のひげについては完全に別モノになると解釈してよさそうです。

 

そして、彼について一番気になるのは目の傷についてです。

彼の右目付近には、パッと見でわかる大きな傷跡が残っているのですが……

 

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なんと! 猫になってもその傷跡が反映されているのです! 

 

このことから、肉体的な特徴(傷跡・シミなど)は、猫になった際に全て受け継がれるのではないかと推測します。

 

 

…ということで、ここまでの考察の内容を纏めると、この世界における人間と猫の変遷は、以下のように定義することができます。

 

①基本的に、性別は人間時のものが猫になっても引き継がれる。

②ヒゲは変わらないが、傷跡などの人間時にあったものは、猫になっても引き継がれる。

 

ただ、やはり謎なのが猫の種別についてどのように変わっているのか? についてです。

猫は種の違いもさることながら、同種の中でも細かな違いが沢山ある生物ですが、こちらはどういったロジックで変遷しているのかが、作中の描写からは中々読み取れません。

 

 

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例えば、猫の基本となる毛色・模様については遺伝子座いでんしざという染色体の一部で決まると言われています。

そして、猫の遺伝子座は以下の種類に分かれるそうです。

 

W (ホワイト=白色)
O  (オレンジ=茶色)
A  (アグーチ=1本の毛に縞が入るパターンのもの)
B  (ブラック=黒色)
C  (カラーポイント=顔や足など体の末端に色が入るパターンのもの)
T  (タビー=縞模様のもの)
I   (インヒビター=銀色のようなもの)
D (ダイリュート=色が薄まった状態)
S (スポッティング=体の一部が白くなるなど)

 

これらの9種類が様々に組み合わさった結果、

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 キジトラ、サバトラ、茶トラ、白ブチ、黒ブチ、サビ、二毛猫、三毛猫などと呼ばれる毛色・模様に分かれていくのだとか。

 

 

そして当然、本作に登場する猫もこの遺伝子座を持っているものと考えられます。

 

おそらく人間の遺伝子がこれらのいずれかに変わることにより、猫化するのではないでしょうか。

 

生命の設計図とも言われる遺伝子を変えることができるなんて、恐るべきウィルスですね……!

 

と、そんなことを考えている中、ふと、閃いたことがありました。

 

それは、人間が猫になるのなら、一般的にレアと言われている猫を増やすことができるのではないか? という疑問です。

 

例えば人間にも、珍しい血液型を持つ人や、多種多様な人種が存在するように

猫の中にも存在すること自体が稀な種別が沢山存在します。

 

その中でも私が着目したのは、三毛猫のオスについてです。

 

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知らない方の為に説明しておくと、三毛猫とは基本的に白、黒、茶色(オレンジ)の三色をもった猫のことを指します。先ほどの遺伝子座の例でいうなら、W、O、Bの3つを持っている形です。

(たまにこの3種の色ではなく、黒の代わりに焦げ茶色を持つ三毛猫なども存在するようです)

 

日本ではわりとポピュラーな猫ですが、世界的にはそこそこ珍しく、見かけることも少ないのだとか。

 

そんな三毛猫には、オスがほとんどいないと言われています。

茶色(オレンジ)の毛色を司るO遺伝子座が関係しており、性別を決める性染色体の兼ね合いもあって、基本的にほとんど生まれないとされているのだとか。

三毛猫のオスが生まれる確率は、3万分の1とも言われているくらいで、これほど珍しいオスの三毛猫は、古くから縁起がよいとされ「幸運を招く猫」と言われ重宝されてきた歴史もあるそうです。

 

この三毛猫ですが、作中でもかなりの頻度で登場しています。

 

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そして先ほど考察した通り、この世界では人間が猫になる際に性別は引き継がれる可能性は極めて高いです。

 

ということは―――

 

 

結論

 

 この世界では、本来であればレアであるオスの三毛猫をいくらでも量産できるのではないか!?

 

幸せを運ぶ猫と言われる三毛猫のオス。

それらが勢ぞろいする世界など、まさに猫好きにとっては理想郷ユートピアといっても過言ではないでしょう!

 

 

はたしてこの研究結果が合っているのかどうか…!?

もしかすると今後、本編で明かされるかもしれませんのでご期待ください!

 

 

そして、もしまだ『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』を読んだことのないそこのアナタ!!

これを機に、読んでみてはいかがでしょうか。

現在、下記にて第一話が無料で読めますので、少しでも興味を抱かれましたら是非お読みください!

 

 

また、5月10日(月)より『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』の第1巻がついに発売しました♪ よければ是非ご購入ください!



更に!! 『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』第1巻発売を記念し、特集ページにて作中登場権(猫限定)が手に入るスペシャルキャンペーン情報などを公開しております!

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以後もこのような形で、私Nが独断と偏見で選んだMAGCOMI連載作品の気になった点を考察・研究していこうと思います! 次回もお楽しみに!

 

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※本ブログへ記載した画像は、『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』1巻より抜粋し、引用させて頂きました。