・イントロダクション
こんにちは! マッグガーデン編集Gです!
このブログは
「連載中の作品から1ヒロインを取り上げ」
「美少女プラモデルを素体として」
「カンタンな改造を施して再現する」
そんなブログです!
1プロジェクト毎に前編・中編・後編の三回に分けて素体キットの組立から改造、塗装までをお送りします!
第2回となる今回は、いざ「改造」に挑んでいきます!
今回はなんと! 超貴重な『ソフィアの円環』作画資料も公開しちゃいます!!
極力難しい事はしない……はず……なので、ぜひ、敬遠せずについてきてくださいね!
・前回の振り返り
前回は素体となるキットを選定、素組みをしました。
素体に選んだのは「フレームアームズ・ガール レティシア」!
豊富なカスタマイズパーツと広い可動域がウリのプレーンなキットでした。
この「レティシア」をベースに考案した改造プランがこちら!
このプランを基に、レティシアへ改造を施していきます!!
▼第1回はこちら!
・改造パートで使う素材は?
完璧な再現を目指す時、最も分かりやすい方法は「フルスクラッチ」(0から100まで組み上げる事)です。
が! フルスクラッチは何と言っても手間&手間! ついでに難しい! しんどい!
キットと笑いあって喧嘩もしてスペッッッッシャルな仕様にしたいところですが、その過程を解説するには私の技量が足りませんし、このブログ本来の目的にも沿わないやり方なので、使えるものは使う精神で、ありものの素材をモリモリ使います!
使う素材は以下の通り!
・M.S.G モデリングサポートグッズ
・プラ板
・エポキシパテ
・布
きっと布以外聞きなれない名前だと思うので一つ一つ解説させていただきます。
知ってるYO!って人は飛ばしちゃってくださいね!
・M.S.G モデリングサポートグッズ
「M.S.G モデリングサポートグッズ」(以下M.S.G)とはFAガールと同じコトブキヤ様製のモデラーの友とも言うべき存在です!
小銃から大砲、包丁から大剣、ミサイル、スラスター、ラジエーター、ジョイント、装甲、果てはバイクにコンテナまで、ありとあらゆるなんかカッコイイ小物(たまに大物)キットが揃っているプラモデルシリーズです!
説明書・パッケージ通りに組むもよし、各所の3mm穴・軸を応用してオリジナルな形状に組み上げるもよし、もちろんFAガールや同社発売の他キットとの併用も可能です!
コトブキヤショップのプラモデルコーナーにはこのM.S.Gがさながら武器庫が如くズラッッッと並んでいます。
オトコノコってこういうのが好きなんでしょ? と言わんばかりのラインナップにワクワクすること間違いなし!
それが「M.S.G モデリングサポートグッズ」なのです!
今回はそんなM.S.Gから以下の商品を使用します!
・エクスアーマーB
・龍装具<リュウビ>
・龍装具<アギト>
・エクスアーマーG
・クラッシュマント
この中から一部のパーツを抜き取って各箇所の再現をしていきます。
え? じゃあ余ったパーツは無駄じゃないかって? お金がかかるだけだって?
ご安心ください!!!!!
恐らく多分きっといつか何かに使うので!!!!!
無駄にはなりません!!!!!
※その為に新しい素体キットを買うのでやっぱり出費は増えます
・プラ板
むか~し、小学生の頃とかに透明なプラ板に絵を描いてオーブンで熱してキーホルダーにした人もいるのではないでしょうか。
そうです、そのプラ板です。プラモデルで使う場合は往々にして白色不透明ですが。
厚さや大きさも多種多様で、用途に応じて様々な使い方をする事が出来ます。
新しいパーツを作りだしたり、既存のパーツをディテールアップしたりと何かと便利です。
使い慣れた人ならキーホルダーの様に熱して柔らかくし、流形に整形する、なんて芸当も可能ですね。
・エポキシパテ
簡単に言えば「固まる粘土」です。パテ本体と硬化剤がセットになって売っています。
組み合わせてコネコネすることで化学反応が起こり、プラスチックのような硬さになります。硬化途中はほどほどに硬く、でもちゃんと削れる位には柔らかい為、細かい整形も可能です。整形の過程で傷ついてしまった箇所の補修などにも使用されます。
弱点があるとすれば……めちゃくちゃ臭い事……ですかね……。いやマジで換気必須です。
(化学反応における臭いなので硬化後は臭わなくなります)
・布
布。布です。布以外の何物でもありません。
主に手芸用品店等で購入することが出来ます。
ただ、普通に考えて人間サイズで用意されているのが当然なので結構大量に買う事になります。
言葉で説明するのが難しいですが、人間サイズで十分な柔らかさでも人形サイズだと実物大の服のような柔らかさを維持できない事が往々にあります。そこが扱う上でネックになる部分ですね……。
あと小さいのでぶっちゃけ作業の細かさという意味では大変です(作業量自体は少ないですが)。
手芸用品店には他にもいろんな小物が売っています。
MAGCOMIにはファンタジーものが沢山連載されていますし、宝石っぽい飾りとかの表現も必要になります。それに適した素材も見つかるかも!
・今回使う道具は?
前回の道具は引き続き使用します。
その上で今回は新たに以下の画像の道具を使用します!
(ツールボックスとか買っておいた方が良いかもしれませんね…)
①ミニアイロン/ヘアアイロン
布に折り目を付ける際に使います。かといって人間サイズのアイロンでは大きすぎるので画像の様なミニアイロン(手芸用品店で買いました)やヘアアイロンで代用しましょう。
②裁縫道具一式
とは言っても大きな接続部分や可動箇所は普通に縫った方が安定感があります。
学生時代以来だぁ……って方も多いかもしれませんが大丈夫! 私も波縫いしか出来ないから!! ……まぁ上手いに越した事は無いんですけれども。極論、針と糸があればなんとかなります。
③布ボンド
塗って貼り付けるだけなので小さな工作程度なら縫うよりも簡単です。
作業スピードが劇的に変わります!
④裁ちばさみ
布の裁断用はさみ。すごい切れ味です!
普通のはさみで布を切るのは単純に大変なので買う事をオススメします。
⑤ヘラ
パテをこねたり成型する為のヘラです。それ以上でも以下でもないです。
⑥ニードル
硬質かつ鋭利な針です。ディティールを彫ったり用途は様々です。
見ての通り危険なので扱う際は細心の注意を払いましょう。
・改造
プラン、素材、道具が揃ったところでいよいよ改造開始です(本題までが長いんじゃい)!
ところで改造パートに入る前にお詫びがあります。
今回! 改造の全行程は! 終わりませんでした!!!!
プランを立てたところで想定通りにはいかないって事を学びました……。
ちゃんとした図面でもないただの「こんな感じにしたい」では二次元と三次元との隔たりは突破出来ないんですよね…。それはつまりパーツ同士の干渉が尋常じゃない位起きるっていう事で。
結局はスクラップ&ビルド、うまくいくまでとりあえずやってみるか!っていう流れになっちゃたのでアレコレ試行錯誤した結果、今回頭部の改造が間に合いませんでした!
頭部の改造は塗装と合わせて次回にお送りします! ごめんなさい!
(なのでプラ板とパテは次回使います。紹介した意味よ……)
それでは改めまして改造パート開始です!
-0.事前準備
まだ準備すんのかよ!! します!!
と言っても別に複雑な事ではなく、レティシアを部分的に組み換えるだけです。
・二の腕のリングを3mm接続対応型のものにする
・素足ではなくブーツにする
・後ろ髪をシニヨンにしておく
・背部アタッチメントパーツを取り外す
以上です!
-1.エクスアーマーBの装着(腕部アウター再現)
まずは簡単なところから、エクスアーマーBを装着します。
肩のアウター、そこそこボリュームがあるのが分かる。可動を阻害せずに…これを…再現…あぁ…。
ジョイントパーツのランナーCの⑤を2つ切り出し、二の腕に干渉しない様に部分的に切除します。
組み立てたエクスアーマーBの肩装甲を装着して完了です。
-2.リュウビ・アギト・エクスアーマーGによるスカート(?)の構築
リュウビからはドラゴンフォームにおける籠手パーツ(以下リュウビパーツ)を、アギトからは頭部パーツ基部(以下アギトパーツ)を抜き出します。
また、アギトパーツはそのまま使用するとあまりにも巨大でバランスが崩れるので画像の位置でぶった切ります。
躊躇すると変な切れ方になって取り返しがつかなくなるので思い切ってやりましょう。
切り出した後は切り跡にヤスリがけをして表面を滑らかにします。
☆Tips ~リュウビとアギト~
リュウビとアギトは実は二つで一つ! なんと合体して超巨大な龍になるのだ!
大砲、大盾、クロー、槍などいろんな武器が再現できる豪華なM.S.G……気になる方はページ下部の商品紹介からリンク先へ見に行ってみよう!
お次はリュウビパーツとアギトパーツを組み合わせる為のアームユニットを作ります。
これに使うのはエクスアーマーGの腰部・背部用懸架アームユニットです。
懸架ユニット基部からお尻側にアームユニット大、股間側にアームユニット小と左右それぞれ一直線になるように組み立てます。
最後に長さ1.2センチ程度の3mmプラ棒(ランナーの適当な部分をぶった切ってOK!)を
残った懸架ユニット基部中央の穴に刺してアームユニット完成です(脳筋ソリューション)。
あとはそれぞれのパーツを組み合わてスカート(?)パーツの完成です。
-3.クラッシュマントの改造
今回、クラッシュマントで使用するのはこの中央パーツ! ……だけです。
どこの再現に使うかと言うと、アウターの再現です(分かってくれ)。
ソフィアのアウターは鎖骨の真下あたりで左右に分かれて胸部を露出する様な形状をしています。
ので、それを再現するために主にフロント中央を刻み、削ぎ、整形します。
秘蔵作画資料がコレだ!! こ、このディテール量を再現するのか…(畏怖)
上半身のインナーとアウターの関係性がハッキリ見える……。
髪飾りのデザインも分かり易い、でもこれを再現するの骨が折れるだろうなぁ…。
この複雑なデザインを毎回描いているのが本当にスゴイ。
腕部や胸部との干渉を避ける為に内部のボールジョイント接続部や側面、背面も細かく整形します。
画像のレベルまで削ったら装着自体は出来るはずです。
私はニッパーで大まかに削って、紙ヤスリで細かく調整するついでに表面を滑らかにしました。
失敗すると大概取り返しがつかないので、事前にペンなどで切るラインを描いておくと良いでしょう。
☆Tips ~ヤスリがけ~
ヤスリがけは基本的に表面を滑らかにするために行います(ガッツリ造形する人は細かい微調整に使ったりもします)。
どういうメカニズムで行われているかは図解した方が早いでしょう。下の図をご覧ください。
ガビガビになった表面を削る事で綺麗にしているんですね。つまり、どうやっても元の厚さよりも薄くなります。
あるものを削るのは簡単ですが無いものを作るのは面倒です。ヤスリがけする時はそれを考慮してやり過ぎない様にしましょう。
最後に細かいところですが、出来るだけパーツ同士の干渉を避けたいのでアイロンで背部をぎゅーっと優しく押しつぶします(力を入れすぎると破損したり歪な形状になったりするので要注意)。
こうすることで上腕の可動域が多少なりとも増えます。
取り外したカフスパーツの接続部を切除して、首パーツをドール服対応のロングタイプに切り替えておしまいです。
次回、今回購入してきたレースの飾りを接着します!
-4.白布箇所の造形
美少女プラモ好きならば触れたことはあっても一般モデラーは中々触れることのないマテリアルではないでしょうか、布。今回はソフィア各部の白布部分に用います。
具体的にはスカート本体とスカーフ的なアレ(クラバット?)と肘あたりのギャザー(ティアード・スリーブ?)を布で再現します。(仮にも漫画編集者なのに語彙が残念過ぎるだろ!!)
以下にそれぞれの加工過程を書きましたが、ぶっちゃけフィーリングだと思います。
素材を手にもって微調整しながらやるのが一番かなと。
・スカート本体:好きな長さで切って全辺を折ってアイロンがけ→縫合か接着で固定→下半身に合わせつつ調整
・スカーフ(?):幅1センチ長さ15センチ、2.5ミリで折ってアイロンがけ→縫合か接着で固定→首に合わせてネクタイの要領で結んで調整、長さを合わせて切りそろえて接着
・肘あたりのギャザー:幅2.5センチ長さお好み、2.5ミリで折ってアイロンがけ→縫合か接着で固定→二の腕リング下に合わせて縫合、きつく縛る(ゴムでもいいけど小さすぎて厳しいかも)
いや……その……社会人なりたて男性の裁縫技術なんてね……だいたいこんなものだって……。凝れる人はもうどんどん凝っていいと思います。
凝れない人はもう既製品を買おう!!!!!!!
足りない技術をお金で補うのは悪い事じゃない!!!!!!!
-5.腕部スジボリ
ソフィアのインナー腕部は縦の縫い目的なディティールがあります。
ここのコマがすきなんだ……。
レティシアの腕部そのままだとツルツル過ぎるのでスジボリ(その名の通り筋を彫る事)でディテールを追加します。
まずはガイドラインを作るためにデザインナイフで何度かスジを刻みます。
パーツが小さい上に不安定なので細心の注意を払って行いましょう。
ペンでアタリをつけてもいいですが、今回は布の表現なのであまり気を配らず、「それなりにまっすぐ」位を目指します。
ある程度深く(0.5mmくらい?)ラインを刻んだらニードルで彫り削っていきます。ごりごり。
こちらも力を入れすぎるとパーツが吹っ飛んだり勢い余って指にブッ刺さったりするので気をつけましょうね! 死ぬほど痛いぞ(実体験)。
これをやっていると否が応でも表面が荒れるので折角彫ったディティールを消さない程度にやすりがけして表面を整えましょう!
ハァ……ハァ……やっと一本終わったぞ……。え? もう一本あるの……?
そうです、あります。大変だとは思いますが、スジボリは修業だと思って頑張りましょう。
上のコマ画像を見ても分かる通り、ソフィアは指の関節にも継ぎ目がありますがここにモールドを彫ると流石に指が分離するのでやるとしてもナイフで切れ込みを薄く入れる程度にしましょう。もしかしたら塗装で再現できるかも……。
・おわりに
という事で、改造パート前半戦が終了です。ソフィアの話全然してねぇ!!!
でも大丈夫、まだ未公開の資料あるから!
ま、それはともかく! 現状はこちら!!
シルエットは段々近づいてきたんではないでしょうか。しれっと肩アーマーの上下を入れ替えてますが、個人的な好みでこっちの方がソフィアっぽいなぁと思ったので入れ替えただけです。皆さんも自分のフィーリングに従って組み立てましょう、きっとそれが正しい。
あとは頭部をどうにかして色を塗ればきっと……何とかなるはず……
いや、なんとでもなるはずだッ!
頭部といえば、ソフィアの特徴的な髪型も完成形に辿り着くまで様々な変遷があったようです。貴重な髪型構想ラフがコチラ!
左下の髪型もすき(唐突な感想)
次回は遂にソフィアプロジェクトの最終回! ぶっちゃけどんな結果になるのか私個人も分かりませんが
ここまで来たらやるっきゃないです! 最後までどうぞお付き合いください!
今回は本当に、ほんっとうに! MAGCOMI成分の薄い回でしたが、次回は完成品の1/135ソフィアを使って色々やる予定です、ご期待ください!
MAGCOMIプラモデル部は毎月20日更新です! 次回もお楽しみに!
・商品紹介
『ソフィアの円環』は
MAGCOMIにて1~2話を常時無料公開中!
『ソフィアの円環』第①・②巻、共に好評発売中!
そして!今回使用したM.S.Gはこちらです!
西洋甲冑型拡張装甲エクスアーマーB! 税込価格:1,100円
<リュウビ>と<アギト>は一心同体!合体して巨大な龍に! 税込価格:1,650円
それぞれ単体でも豊富な武器類が再現可能だ! 税込価格:1,650円
ガール用武者甲冑型拡張装甲エクスアーマーG! 税込価格:1,430円
なんかカッコイイ男のロマン、マント! 組み合わせ可能なサイドマントも発売中! 税込価格:1,430円
初期設定スケッチで締め。
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本ブログへ掲載した画像は、『ソフィアの円環』第①巻、
およびコトブキヤ公式サイトより抜粋・引用させていただきました。
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