【MAGCOMI映画部】特別編 「『タイトルが決まらない(仮)』スペシャルインタビュー!!」

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こんにちは! エンタメ全般を愛する編集者Yです!

当ブログは、漫画、映画をメインにエンタメをこよなく愛する筆者が、
毎月テーマを一つ決め、テーマに沿った漫画、映画を紹介するブログとなっております!

しかし今回はいつもとは違い「特別編」!! と銘打ってインタビューを実施! いつも当ブログが参考にさせて頂いているタイトル礼賛漫画『タイトルが決まらない(仮)』原作者・ウエハラシホ先生と、作画・藤野ハルマ先生、更に担当編集・あさんを交えながらお話を伺いました!

タイトルが決まらない(仮) - 原作:ウエハラシホ/作画:藤野ハルマ / 第1話「4月8日新入生歓迎会」 | MAGCOMI


『タイトルが決まらない(仮)』とは※
謎の部活動・総合メディア文化研究部。その活動内容とは作品の「タイトル」を語り合うこと。田口・石神・近西の三人はマンガも映画も小説も垣根なく、あらゆるメディアのタイトルを駄弁り倒す!新機軸オタクコメディ!

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読者の皆さまとエンタメとの架け橋に少しでもなれれば幸いです!
では早速いってみましょう!

 

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◎インタビュー作家紹介f:id:magcomi:20211119163308j:plainf:id:magcomi:20211119163059j:plain

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ー先生方は普段どれくらい映画を見ていらっしゃるんでしょうか?
 
ウエハラシホ先生(以下ウエハラ):今は時間が出来たので毎日見てますね。見たい映画がどんどん溜まっちゃって…。

藤野ハルマ先生(以下藤野):すごい! 最近ハラハラするのがきつくなってきて、ハラハラした途端止めます(笑)。『ホーム・アローン』みたいな安心感が欲しい~。あとは同じ映画を何度も見てしまうとか…。

ウエハラ:わかります! 私は『ジョジョ・ラビット』が大好きでよく見ちゃいます。

藤野:新作で話題の映画は2ヶ月に1本は見てる気がします。サブスクでは映画よりドラマをよく見てしまうんですよね。最近『イカゲーム』見ました!

担当あ(以下あ):えっハラハラしませんか!?

藤野:人間関係で何か起こってしまうわけではなく、生きるか死ぬかに集中できたので!デスゲームとして既定路線を抑えてるのが安心できるのかもしれないです。

ウエハラ:な、なるほど~~~!?

藤野:美術的にもすっごく良かったんですよ~!

あ:ちなみに最近見た映画はなんでしょうか?

ウエハラ:『聖なる鹿殺し』見ました!それこそタイトルに惹かれて。ホラーが少し苦手なのでなかなか見れなかったんですが、吹き替えのおかげで意外とマイルドに見れましたね~。

藤野:実相寺昭雄監督の『帝都物語』を見ました。アングルがすごく特徴的で、庵野秀明監督も影響を受けたと聞いたので。あと『閃光のハサウェイ』見ました!

ウエハラ:『閃光のハサウェイ』いいですよね~~~!

(以下やんややんや盛り上がる)
 

※『ホーム・アローン』…言わずと知れた1990年のアメリカの大ヒットコメディ映画。マコーレー・カルキンが可愛い。

※『ジョジョ・ラビット』…タイカ・ワイティティ監督が第2次世界大戦下のドイツを描いた、ブラックユーモア満載のコメディ映画。

※『イカゲーム』…Netflixのオリジナル韓国ドラマ。キム・ジュリョンの演技力も見所のひとつ。

※『聖なる鹿殺し』…2017年アイルランドのホラー映画。澄んだ空気感とカメラワークが抜群。

※『帝都物語』…荒俣宏作の小説。本作の登場キャラクター・加藤保憲は『妖怪大戦争』にも登場している。

※『閃光のハサウェイ』…『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場した、ハサウェイ・ノアのその後を描いた作品。

 

ー当ブログでは毎月、漫画と共に映画を一本紹介させて頂いております。よろしければ、先生が影響を受けた映画 or 漫画作品を1つ教えて頂けませんでしょうか。


ウエハラ:
むずかしい~~~カッコつけてタランティーノ監督って言いたいんですけど…。

藤野:1本に絞れないんですけど悩みに悩んで…『AKIRA』です! カメラも演出も音楽も全部大好きです!

ウエハラ:なるほど~私はもう映画でも漫画でもないんですけど、これしか浮かばなくて…『忍者戦隊カクレンジャー 』です!

あ:まさかの特撮!

ウエハラ:私の根っこにはいつもカクレンジャーが…。

あ:そんなに……。

 

※『AKIRA』…大友克洋の名作SF漫画。主人公はAKIRAではなく金田。

※『忍者戦隊カクレンジャー 』…1994年放送の特撮番組。ケイン・コスギのお父さんも出演しているらしい。

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ー漫画を描く上で映画のどんなことを参考にしてますか?

藤野:映画は2時間という枠の中でセオリーが確立してるところに学びがあるなと思います。良い映画はカメラワークに1カットも気になるところがなくて、まるまる教科書ですよね。

ウエハラ:スタートが良い映画は「絶対面白いんだよな」って思わせてくれるんですよね。さきほどの『ジョジョ・ラビット』の冒頭がまさにそれです。


ーもし、先生が漫画家ではなく映画監督になっていたとしたら、 どんな映画を撮りたいと思われますか。

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ウエハラ:設定考えて話考えて、ということは漫画でも出来ることなので、漫画で実現できないことをしたいとなると…好きな役者さんを配した映画を撮りたいですね。タイカ・ワイティティとテッサ・トンプソンが口喧嘩しながらアクションコメディする映画とか!

あ:確かに漫画では漫画家がキャラに演技をつけてるわけですし、演技を託せるというのは映画の利点かもしれないですね。藤野さんはどうですか?

藤野:怖くて暴力的な話で建造物の背景が印象的な映画が撮りたいです。『パラサイト 半地下の家族』とか『黒い家』とか『アウトレイジ』とか『シン・ゴジラ』とか…どれもフレーミングがすごく良くて…。CGによる検討やロケハンを緻密に行うとか、どの映画も良い画面を作ることにこだわっていて、自分もそんな映画が撮りないなぁと。
あ:震えるような画面作りは映画でも漫画でも共通する魅力ですものね。

 

※『パラサイト 半地下の家族』…第92回アカデミー賞作品賞受賞作。韓国の社会問題をシニカル風味に描いたコメディ作品。

※『黒い家』…『新世界より』などの作者・貴志祐介が1997年に描いたホラー小説。

※『アウトレイジ』…北野武監督作品であり、「全員悪人」というキャッチが印象的なバイオレンス映画。

※『シン・ゴジラ』…『新世紀エヴァンゲリオン』の監督、庵野秀明監督が総監督を務めた、2016年の新たなるゴジラ作品。

 

ー本作は「タイトル」が主題の漫画作品ですが、数ある漫画、映画のタイトルの中で、これはぴったり! と思ったタイトルはありますか?

藤野:メジャーなんですけど『羊たちの沈黙』ですね。主人公のトラウマである羊の声が聞こえなくなることで、トラウマを乗り越えたという解釈があるとネットで見かけて感心してしまって。最初「皆殺しされて静かになった」という意味なのかと思っていたので…(笑)

ウエハラ:悩まし~~~~~~~ちょっと考えるので、担当あさん時間を稼いでくれませんか?

あ:え…?うーんしょうがないですね…私は百合作品の……(ここで熱く語る)。
結論から言うと! やはり百合作品のタイトルにはポエム力がね! 必要なんですね!

藤野:百合作品のことになると圧が強い…

ウエハラ:整いました! 『復讐捜査線』です!

藤野:どんな内容なんですか?

ウエハラ:メル・ギブソンが捜査しながら娘の復讐をする話です!

あ:The シンプル。

ウエハラ:原題は『Edge of Darkness』です。原題も良いんですけど、でも邦題のストーリーを体現してるシンプルさがかえって良いんですよね~~~。

 

※『羊たちの沈黙』…あの有名な架空の殺人鬼「ハンニバル・レクター教授」が登場する名作ホラー作品。

※『復讐捜査線』…かっこ良くも渋いメル・ギブソンの演技が光るクライムサスペンス映画。ラストは涙なしには見れない。

 

ー改めて、先生方にとって『タイトルが決まらない(仮)』とはどんな作品でしょうか。

ウエハラ:脳が鍛えられました!

あ:もはや脳トレ。

藤野:自分の高校時代のことを思い出したり、今の高校生の様子を調べたりとか…まるで高校生を追体験したような作品でした。

ウエハラ:コメント力の差を感じる…。自分の高校生活とは大違いですよ、田口たちの学校生活は。

藤野:この漫画を描いたおかげで思い出したことがあって。他校の親友の漫画研究会に入り浸ってたんですよね。そこで他校にも関わらず学校祭の時には部誌に漫画を寄稿していて…。そんな濃い文化系の部活動ってもしかしたら田口さんたちと一緒かも。

ウエハラ:漫画みたい!!!

あ:せ、青春だ……!!!

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ー最後になりますが、『タイトルが決まらない(仮)』完結おめでとうございます!  完結に際して何かコメントを頂けれますと嬉しく思います!

藤野:自分はウエハラさんの豊富なネタ・熱量に乗せていただいた形なので、2年後とかに妙なところからバズって紙版再販とかになったら嬉しいなー! と思いました! バズれ!

ウエハラ:サブスクで映画を漁ってるときに「『タイトルが決まらない(仮)』で見たことあるタイトルだな…見てみようかな?」って、映画を見る時の一助になってくれたら嬉しいです。

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ウエハラ先生、藤野先生、本当にありがとうございました!!


今回は名作洋画から特撮映画まで幅広く語って頂きました。流石は『タイトルが決まらない(仮)』の生みの親のお二方! このまま何時間でも語って頂けそうな熱量を感じました…。筆者も先生方の熱量に負けない様、これからもエンタメ道を極めて参ります!!

 

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『タイトルが決まらない(仮)』第2巻は12/14(火)配信開始です!!
 

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今後も、素晴らしい漫画、映画を皆さんにご紹介していければと思います! 
では、In case I don't see you, good afternoon, good evening, and good night!