もしかしたら、ある日突然異世界に飛ばされたり、人外と結婚することになったり、ドラゴンのマイホーム探しを手伝うことになるかもしれません...。
そうなった時、もし相手が英語を喋っていたら――!?
皆さんこんにちは!マッグガーデンのスタッフMです。
この記事はマッグガーデンの人気漫画から、教科書には載ることがないようなシチュエーションを例題に、皆さんととっさの英語力を身につけていこうというプログラムです。
今回はこんな場面をご用意しました。
もしかしたら彼女の行動がヒントになるかもしれません。
今月はこの作品から。Let’s enjoy MAGCOMI English!!
日本人メイドと英國令嬢。薔薇の庭で綴られる、荊に閉ざした想いとわたしたちの秘密。
1900年、イギリス――。
憧れの作家に師事するため、日本からイギリスへやってきた九條華子。彼女は拠り所のない異国の地で、偶然出会った貴族令嬢アリス・ダグラスのもとでメイドとして仕えることになる。
恩人であり、本好きの同士でもあるアリスに報いようと、夢に仕事に奮起する華子。そんな彼女にアリスは衝撃の言葉を告げる……。
★第1話のこのシーンをピックアップ!
アリスから華子へ衝撃的な一言が放たれるシーン……。
このシーンについて、今回は翻訳版を出版するにあたり、少々”変わった”表現をご紹介します。
それはアリスの一言を受けた華子のモノローグから!
「この手は蜘蛛の糸なのだから」
このモノローグにある”蜘蛛の糸”……。
芥川龍之介著の『蜘蛛の糸』を思わせる台詞で、日本語だと暗喩として台詞で登場しておりますが、英語版だとこのように訳されています。
「Her hand was like the spider's thread,my one tenuous way out of hell.」
"~was like the spider's thread" "蜘蛛の糸のようだった”と直訳しており、
そして蜘蛛の糸とはなにか、上に続く形でこう表現しています。
"my one tenuous way out of hell."
上記で使用しているスペルで
・tenuous …希薄な、薄っぺらい、か細い、綱渡り的な
・way out of …~から抜け出す方法
となります。直訳すると
「私が地獄から抜け出す唯一の方法」
『蜘蛛の糸』に沿って言うなら「地獄からの唯一の逃げ道」ともいえます。
暗喩から直喩に、蜘蛛の糸にかかるようにここで説明している形になります。
(詩的な表現も、翻訳時では作風に応じてニュアンスをなるべくそのまま伝える形になってるんですね…翻訳家さんありがとうございます…!)
もし英語圏にいった際『蜘蛛の糸』の話が通じなかった時、これで簡単に説明できるかも…!?
そして、この糸は2人を最後まで繋ぎとめられるのか……。
1900年のイギリスを舞台に生きる彼女たちの物語、気になる続きはコミックスでお楽しみください♪
ちなみに”出口”の表現ですが、イギリスでは"Way Out" アメリカでは"Exit"と使うことが多いようです。(いつかの街歩きのご参考に!)
今月はここまで!
I look forward to seeing you next month.
Have a premium MANGA moments at MAGCOMI!
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GOODBYE,ROSE GARDEN VOL.1
© Dr.Pepperco 2019
English edition by Seven Seas Entertainment (www.gomanga.com).
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■著者:毒田ペパ子Twitterアカウント
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