2016年2月期
新マンガ賞第2回募集、奨励賞1作品特別公開選出!
リニューアル開催2回目となりました「月例マグコミマンガ大賞」。
多数のご応募ありがとうございました。その中から選出された、栄えある受賞作品は…?(2月29日締切分)
賞金3万円
+受賞作特別掲載
『さよならコーヒー』
メノワラベ(21)
あらすじ
今日で、中学の卒業を迎える青澄。クラス担任の淡路と2人っきりで最後のお別れをするのだが…。
作品講評
人を惹きつける華のあるキャラクターを描くことが出来ていたこと、キャラクターの表情が魅力的であったことが、今回の受賞へと繋がった。今後は、さらに読み手を意識した作品作りを行って、連載を目指してほしい。
賞金1万円
『かわいいキミに花束を』
桜井ゆの(31)
あらすじ
花屋に就職して3年目の藤森拓。しかし、花に夢中になる余り、女性がすっかり苦手になってしまい…。
作品講評
画力もネームの全体的な完成度や安定感は非常に高い作品であった。しかし、まとまり過ぎているため、人を大きく惹きつける個性が少ない点が勿体無い。今後は、自身の色を出せる特徴的なキャラクター作り・こだわりを持った画面作りを心がけてほしい。
『洋菓子店スミタニの優しい時間』
こいでちゃこ(25)
あらすじ
洋菓子店スミタニの新人販売員・尼崎は、失敗続きでいつも店長に怒られていて…。
作品講評
キャラクターの表情を豊かに描写出来ていたことは良かった。しかし、作画に慣れていない人が描いた作品という印象が見受けられ作画の練習量を増やしてほしい。また、ネームについては、物語の1番伝えたいメッセージは何なのかを精査し読み手を意識した作品作りを行ってほしい。
『しのちゃん』
七生きいの(19)
あらすじ
周りの人から、かわいいと言われ育ってきた女子高生・しの。しかし、自分が本音を話せなくなっていることに、鬱屈とした気分になっていて…。
作品講評
粗削りながらも、今回の中で、最も個性的な作品であった。しかし、まだ画面の余白部分が、味より実力不足に捉えられてしまう可能性が高い段階。個性を残しつつ、画力のさらなるレベルアップと、自身の絵柄が生きる題材の物語を作ってほしい。
『あめいろセンチメートル』
藍色るか(26)
あらすじ
高校に入学してから可愛いと褒められることが増えた男子高生・木崎は、同じクラスの長身男子・椎名から絡まれることが多く…。
作品講評
キャラクターを描く力は高いものの、全体的に表情のかたさや動きのぎこちなさが目立つ。作画面では、練習量を増やすこと、デジタルでの仕上げを研究すること、ネーム面では起承転結を踏まえて、作品作りに取り組んでほしい。
『冬初頭』(完成原稿部門)
霜月しむ(19)
今回は「チャレンジ部門」入賞該当作品なし。
前回に引き続き、バラエティに富んだ幅広い作品がエントリーされ、奨励賞1作、努力賞4作が選出される、有意義な漫画賞となった。その中でも、奨励賞受賞の『さよならコーヒー』は、キャラクターの表情が魅力的で、作者の伝えたい想いや場面を描くことが出来ていたため、今回の特別掲載へと繋がった。その他、努力賞となった4作品は、今後のさらなる技術の向上を期待しての受賞である。
今回、受賞の大きな分かれ目となったのは『画力』である。漫画において、キャラクター・ネームが重要なのはもちろんだが、画力を向上させる事は自分自身が努力するしかない。そのために、具体的な目標を持ち、自身の絵と向き合ってスキルアップを図って欲しい。