月例マッグガーデンマンガ大賞・結果発表 2024年4月期

月例マッグガーデンマンガ大賞

2024年4月期結果発表

第38回募集、大賞1作品・期待賞1作品・努力賞1作品・連載ネーム部門奨励賞1作品選出!

今回も多数のご応募ありがとうございました。その中から選出された、栄えある受賞作品は…?(4月25日締切分)

完成原稿部門:大賞 賞金100万円 受賞作掲載 + 単行本2巻分連載権獲得

『竜の子』

『竜の子』

ネマキ

STORY

竜。それは恐ろしき怪物にして大自然に災異をもたらす存在。その一体である雷竜を狙う”屠竜騎士”レギウスは、雷竜の潜む森に暮らす老爺を案内役に、森奥を目指す――。

選評

重厚な人間ドラマと印象に残る描写の数々を76ページに渡る大ボリュームで描き切った本作が、当マンガ賞における最高評価、「大賞」を獲得した。主人公が討伐に向かう竜をはじめ、ファンタジー世界を彩る生物たちの精密な筆致は圧巻の一言。丁寧に積み重ねられた人間ドラマはその先に待つ対決の緊張感を強めており、戦闘が始まれば印象に残る派手な演出も相まって、強く心を揺さぶられた。今回の大賞受賞を足掛かりに、連載作品でも読者を夢中にさせてくれることを期待している。

「マンナビ」にて、さらに踏み込んだ本作選評を掲載中!
持ち込み・漫画賞の傾向と大賞受賞作品を見ながらアドバイス【マッグガーデン】

受賞作品を読む

月刊コミックガーデン2024年7月号に掲載!

完成原稿部門:期待賞 賞金5万円 受賞作掲載

『ハニービーハイヴ・ダンス』

『ハニービーハイヴ・ダンス』

竜澪ている

STORY

一人が好きな地質調査員・アストラは、手違いでおしゃべりな蜂・グリポセラスを復活させてしまい…?

選評

蜂の騒がしくもどこか憎めないバランスのとれたキャラクター性に支持が集まった本作。陽気な蜂と陰気な主人公という対比構造も分かりやすくて良かった。一方で、蜂と主人公の会話がスムーズに成立し過ぎている印象があり、陰陽の対比という観点から見ると主人公のキャラクター性が微妙にマッチしていないようにも感じられた。もう少し一貫性のあるキャラクター描写が出来ればより大きなカタルシスを読者に与える事が出来るだろう。また、絵に関しては個性的ではあるものの雑に見えてしまう部分があり惜しいので、より丁寧な描写を心掛けて欲しい。

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完成原稿部門:努力賞 賞金1万円

『合コン行ったらクズしか居ない』

『合コン行ったらクズしか居ない』

まつもと

STORY

人のクズ度が見える能力を持つ主人公・月乃愛華はクズ男だらけの合コンに参加することになり――⁉

選評

「人のクズ度が見える」という能力と、それを合コンの場で活かすというアイデアは秀逸だったが、それを十二分に活かしきれていない印象を受けた。クズということに対してバリエーションをもたせたいのはわかるが、それぞれ差別化が図れていないように感じられたのと、全体の構成も、もう少し圧縮して纏められそう。また、作画の面においては全体を通してクオリティの安定に欠ける箇所も見受けられたので、そのあたりを意識できるとより良くなるだろう。次回作に期待。

連載ネーム部門:奨励賞 賞金5万円

『幼なじみはきこえない』

『幼なじみはきこえない』

えると

STORY

ろう学校に通う、耳が聞こえない少女・瀬戸。そんな彼女の幼馴染兼恋人の橘は、他人の声が耳に入らないほど彼女を溺愛しており……? "きこえない"二人が繰り広げる、甘々ラブコメディ!

選評

「ろう者の彼女と彼氏」というテーマを尊重しつつ、等身大でラブコメディの形に落とし込もうという姿勢に好感を持てた。反面、ラブコメディ作品で必要とされている、二人のやり取りにときめかされるシーンが少ない印象を受けた。各話ごとにラブを感じる展開やオチが欲しいところ。また話の視点となるキャラクターが定まっておらず、全体的に雑然としているように見えてしまった。物語の視点となるキャラクターを決めることで、更に読みやすい作品になるだろう。

最終選考作品

完成原稿部門

  • 『転性』久谷見志乃
  • 『キリンマイホルダー』なかがわ 可話世

5月25日〆切の発表は
2024年7月5日!