【マグコミ漫画研究部】『モルフェウス・ロード』に登場する馬賊とは何かについて研究してみた

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お久しぶりです!編集Nです。今回の研究に取り上げるのは……この作品!!

              

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MAGCOMI読者には釈迦に説法かもしれませんが……「この作品を読んだことない」というような方もいらっしゃるかもしれないので、まずはNの独断と偏見による簡単なあらすじを説明します。

※一部作品のネタバレを含んでいますので、ご注意ください。

『モルフェウス・ロード』とは!?

 

19XX年“満州国”――。馬賊である主人公の小豹は、略奪した豪邸で謎の紙屑を見つける。しかしそれが幻の阿片密輸ルート【モルフェウス・ロード】に関わる暗号文書であることを知らずに入手してしまう。モルフェウス・ロードの情報を探っている関東軍諜報部、上海マフィア、そして小豹たち馬賊を巻き込んだ抗争に発展してゆく。すべての悪党が集う、アウトロー歴史バトルアクション!

 

 

―—19XX年、満州まんしゅう

日本では明治から大正時代になろうとしていた頃、中国では4つの勢力が入り乱れる混沌とした国家が誕生しました。

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その名も、満州国

そしてそこに入り乱れる4つの勢力というのは、ソ連・蒙古・中国・日本になります。

つまり、それぞれの勢力がそれぞれの目的のために中国の領土を侵略していき、生まれた国家が満州国なのです。

 

そんな満州は、当然治安も悪く、非合法なモノが溢れるようになっていきます。

 

その最たるものが、阿片と呼ばれる麻薬です。

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まだ中国が清と呼ばれていた頃、あまりに蔓延し過ぎて社会が立ち行かなくなったことにより、政府が禁輸を命じたというほどの快楽を得られる薬物。

 

後に、これを巡ってイギリスと戦争になったほどの劇薬であり、当時の満州国でも金儲けの道具として広く密輸・密売されていたといいます。

 

そんな阿片の密輸ですが、先に挙げた4つの勢力に先んじて、これを取り仕切る者が存在していました。

 

その名は、馬賊ばぞく

本作の主人公たちが所属する集団です。

 

日本でいう半グレやヤクザのようなもので、治安の悪化とともに出現した傭兵のような集団だったそうです。

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しかし、そんな馬賊も一枚岩ではなく、様々な集団が存在します。

 

賭場や阿片といった裏稼業に精を出す者、

日本やソ連と癒着して金儲けに走る者、

スパイとして様々な勢力を渡り歩く者――。

 

そんな中、阿片の密輸の為の特別なルートを開拓し、莫大な富を得た伝説の馬賊がいました。

 

本作の主人公・小豹シャオバオ

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怪力無双の巨漢・赤虎チーフー

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イケメンスナイパー、灰鷹フェイインなど個性豊かなメンバーが所属している馬賊です。

 

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彼らは満州-上海間を安全に密輸できる独自ルートを開拓し、莫大な富を得るのですが――

 

なんと、グループは突如解散し、密輸ルートは機能を停止することになります。

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とはいえ、機能は停止したからといってそのルートは残されたままです。

 

 

こうして、各国が喉から手が出るほど欲しがる阿片の完全密輸製造ルート、通称「モルフェウス・ロード」を巡って様々な勢力が入り乱れる一大ピカレスク・ロマンが幕を開ける――というところから物語が始まるのですが。

 

 

ここで私の「気になったことは徹底的に調べないと気が済まない」という性分が鎌首をもたげました。

 

それは――……

作中に登場する「馬賊」についてです。

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こういう、裏社会で暗躍するヤクザやマフィアというと、

どうしても男のロマンをくすぐるものがあります。

 

さらに、この「馬賊」は単純な裏組織の集団という訳ではなく、元は治安を良くするための自衛組織だったともいわれているのだとか。

 

 

この事実を知った途端、私の頭には次から次へと疑問が湧き出てきました。

すなわち、

 

元々は自衛組織である馬賊は、なぜヤクザのようになっていったのだろうか?

その資金源や収入源は? 普段の生活サイクルは?

作中に登場するキャラのように、現実世界で有名な馬賊もいるのだろうか?


etc.……


一度そう思ってしまえば、最早それは呪縛のように私の心を蝕んでいく。(妄想)


ということで、前置きが長くなりましたが―――

第18回マグコミ漫画研究部!~MAGCOMI作品のどうでもいいことを真面目に考察してみた~の議題は、こちらになります!!

 

『モルフェウス・ロード』に登場する馬賊とは何かについて研究してみた

 

 

 

 

まずは、単純に書籍やネットを漁り、「馬賊」の成り立ちから調べてみました。

 

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馬賊は、その名の通り「騎馬の機動力を生かして荒し回る賊」であるが故に、そう呼ばれるようになったそうです。

とはいえ、これはあくまで日本人が付けた呼び名であり、当時の中国ではこう鬍子こし(赤ひげを意味する中国語)と呼ばれていたのだとか。

 

この理由は諸説ありますが、最も有名なのは変装用に赤い付け髭を付けていたからというものだそうです。

当時、馬賊になるような人間は浮浪者や、脛に傷持つ人間が多かったため、自分が誰だかわからないようパッと見で変装する必要があったのでしょう。

 

 ちなみにこの馬賊ですが、先に説明があった通り、元々は国や都市の自衛組織のような役割だったそうです。

 

清代末期は治安が悪化し、常時盗賊が蔓延る弱肉強食の世界でした。

警察や政府も頼りにならない為、市民は犯罪者たちに対抗するために自警団のようなものを組織して対抗する必要があったのでしょう。

 

しかし治安が悪化していくにつれて需要が高まると、馬賊は次第に増長するようになり、本来の「自衛」を越えた盗賊まがいな行為を働くようになります。

 

 さらに、日本軍の支配が強くなるにつれ、ある者は日本軍の軍門に下り、またある者は日本軍と敵対し――ということを繰り返していく内に工作部隊や盗賊のような立ち位置になったのだと考えられています。

 

最初は盗賊団を討伐する役割だったはずの正義の味方が、いつしか盗賊団そのもののような集団になる。

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いわば、ミイラ取りがミイラになる典型例ともいえるでしょう。

 

更に、日本軍やソ連・蒙古の勢力が流入したことにより、それらの組織から馬賊に転身する者も現れ、「馬賊」とは中国人だけを指す言葉でもない裏社会の一大勢力を指す言葉になったのです。

 

 そんな馬賊ですが、作中に登場する「九獣」よろしく、調べていくと伝説的な逸話を持つ有名な人間が数多く存在しました。

 

せっかくなので、そのいくつかを紹介していこうと思います!

 

まずは……

 

 

山本菊子やまもときくこ

 

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その名の通り、日本人かつ女性の馬賊になります。

彼女のすごいところは、女性ながら馬賊の頭目にまで上り詰めたことになります。

 

 元々は熊本県出身だった彼女は、7歳のころに口減らしのため中国へ売りとばされるという中々にハードな人生を歩んでいたそうです。

 

その後、紆余曲折を経てシベリアのブラゴヴェシチェンスクにバーを開業したのですが、たまたまそこに遊びに来た馬賊の男と親しくなります。

これが、彼女と馬賊を繋いだきっかけでした。

 

しかし、その後その男が関東軍に捕まってしまうという事態に。

 

当時、関東軍といえば満州を牛耳る一大勢力として、捕まったら命はないとまで言われていました。

しかし、山本菊子はどうしても男を見捨てることができず、決死の覚悟で駐屯地に乗り込み、なんとその男を救うことに成功したのです!

 

この一件以来、その豪胆さを見込まれて馬賊の男から頭領の座を譲り渡されることに。

こうして、“満州お菊”というあだ名とともに全満州の馬賊間にその名を轟かせた日本人女性馬賊が誕生したと言われています。

 

こうしてみると、本作の主人公・小豹が女性ながら馬賊に所属しているという設定も、あながちフィクションとは思えなくなりますね…!

 

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小豹の「九獣」内でのポジションはまだ作中では明らかにされていませんが、もしかするといずれ彼女が馬賊の頭領に上り詰めるという未来もあるのかもしれません…!

 

 

 

小九紋こくもん竜梅吉りゅううめきち

 

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続いて紹介するのは、日本人男性にして、元大相撲力士という異色の経歴を持つ馬賊。

それが小九紋竜梅吉になります。

 

元々、彼は博打や喧嘩など常日頃から悪行三昧を繰り返していたとされ、素行の悪い力士の代表格だったそうです。

あまりにそれが酷いことから、相撲の親方に「世の中の妨げになることばかりしているので、四股名を妨に改めろ」と言われ、さまたげ四郎盛足しろうもりたりに改名したという逸話を持つほどです。

 

そんな彼は、素行不良を改めることもなく、やがて力士を辞め中国にわたり馬賊になったと言われています。

 

その後、約10年ほど馬賊稼業に精を出した後は、日本に戻り角界復帰を果たし、中国大陸や満州を相撲で巡業する際には、その経験をふんだんに活かして活躍したのだとか。

 

 

そんな彼ですが、私が個人的に気になるのは、彼がいかにして馬に乗っていたかということです。

 

力士といえば、とにかく重いことで有名です。

2018年初場所時点での幕内力士の平均体重は、164キロという情報もあることから、100年以上前から成長していると見積もっても、当時ですら3桁近い平均体重があったことは間違いないでしょう。

 

そんな体重を支えられる馬が、はたしてあったのか?

あったところで、スピードを出すことができたのだろうか…?

 

そんな疑問がわいてきますが、実際に馬賊として活躍したという逸話が残っている以上、いたとみて間違いないのでしょう。

 

とするなら、本作で登場する筋骨隆々の巨漢、赤虎も乗れるような馬があるということになります。

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巨漢の男が乗馬するとより威圧感が増すといいますが、いつか本編でもそういった場面が描かれるのかもしれませんね!

 

 

 

 

 

 次に紹介するのは、馬賊でも伝説の男になります。

その名も――

 

小日向こひなた白郎はくろう

 

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名前からわかる通り、れっきとした日本人です。

 

この小日向という男、何がすごいかというと、日本人ながら「中国全土の馬賊」の総頭目にまで上り詰めたということです。

 

とにかく行動力の塊のような男だったと言われ、弱冠17歳にして単身中国にわたり、バックパッカーのような形であてどなく放浪を繰り返します。

 

その目的も、観光というよりとにかく血沸き肉躍る大冒険がしたかったと言われているから驚きです。

とにかく、ロマン溢れる何かに惹かれていたんでしょうね!

 

ですが、先に紹介した通り、当時の中国の治安はとても悪かったため、

馬賊に捕まり身ぐるみを剥がされてしまうことになります。

 

単身で中国に訪れた日本人など、いいカモでしかありません。

 

―—と、ここまでならバッドエンドで終わる話なのですが。

 

 

小日向のすごいところは、馬賊の捕虜・奴隷としてコキ使われているどん底から、自身の才覚で成り上がっていくことです。

 

奴隷として必死に馬賊の世話をし、ある時は自らも矢面に立って戦う小日向は、だんだんと虜囚というよりは馬賊の仲間として扱われるようになっていきます。

 

そうしてコツコツ実績を積んでいった結果、

持ち前の知略、胆力、そしてカリスマ性を駆使して大きな戦を仕切ることもあり、やがて数千人を仕切る馬賊の頭領にまで成り上がったというのだから驚きです。

 

ですが、話はそれだけに留まりませんでした。

 

そうして一角の馬賊になった後、あらゆる馬賊が集う総本山にして聖地

千山無量観せんざんむりょうかん(現在の遼寧省鞍山市)に招聘された小日向は、

道教と中国拳法を改めて学ぶことになります。

大長老の葛月潭かつげつたん老師の修業は過酷を極めたようですが、見事その全てをクリアし、ついには老師より尚旭東シャンシュイトン」という中国名と破魔の銃「小白竜ショウパイロン」を授かったのだとか。

 

これはいわば、一種の免許皆伝・後継者としての証のようなもので、馬賊の聖地でそれを受け継いだということは、いわば全馬賊の頂点に立つ男として認められたということです。

 

こうして、裸一貫で中国をさ迷っていた旅人は頂点まで成り上がったのです!

日本でいうなら、豊臣秀吉を彷彿とさせるかのような出世人です。

 

 

その後、彼は紆余曲折を経て日本に戻るのですが、元馬賊の頭領だったということを利用し、数多の有名人に頼られたとも、黒幕のようなポジションで名前が独り歩きしたとも言われています。

 

例えば朝鮮戦争の際には馬賊の経験を活かし、中国人民志願軍を指導したとか、

日中国交正常化を前に田中角栄総理大臣の側近にアドバイスを与えたとか、

蒋介石を初めとした台湾(中華民国)の要人と友情を結ぶ仲介役になったとも。

 

歴史の裏で暗躍するフィクサーのように、時の権力者とも交流し、日本と中国を繋ぐ架け橋となったという伝説もあるほどです。

 

そうして、昭和も終わりかけの1982年、81歳でその波乱万丈の生涯を終えたのだとか。

なんだか、立身出世のフィクションを見たような気にさせられるほどの壮絶な人生ですね…!

 

 

とはいえ、中国人の盗賊である「馬賊」の頂点が、日本人だった(しかも、軍に所属していない風来坊)というのはとても興味深く、また夢があることだと思います。

 

ところで。

 

主人公たちの所属する「最凶の馬賊」こと九獣は、実はまだその全容はつかめていません。

 

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小豹、赤虎、灰鷹、暁狼がメンバーであることはなんとなくわかりますが、その全構成員や頭領などはまだ隠されたままです。

 

と、いうことは――

 

結論

 

 すさまじいエピソードを持った馬賊はこの世に実在し、そしてもしかすると、作中に登場する「九獣」の頭領が日本人である可能性もある!!

 

 

この研究結果を是非とも発表したいと考えたNは、著者であるよかぜ先生と、担当O氏にインタビューを試みました!

 

f:id:magcomi:20200406213628p:plain ……かくかくしかじかとそういうわけで、実在した馬賊を紹介してみました! いかがでしょうか!

f:id:magcomi:20200403213716j:plain とても面白い記事でした! 

f:id:magcomi:20200403213716j:plain よく調べたね(笑)。正直、めちゃめちゃ興味深かったです。

f:id:magcomi:20200406213628p:plain なんか、調べていくうちに面白くなっていったのでw ちなみに、この記事内で紹介した馬賊についてはご存知でしたでしょうか?

f:id:magcomi:20200403213716j:plain はい。最初は知らなかったんですけど、描くにあたってぼくもいろいろ調べたので、知ってました。ただ、あまり参考にはしていないです。基本的にはオリジナル…というか、「こういうやついそうだな」とか思いながらキャラを作っていきました。

f:id:magcomi:20200406213628p:plain へぇー! そうだったんですね! じゃあ、ほとんどのキャラはよかぜ先生オリジナルで、Oさんとの打ち合わせで生まれていったという形に…?

f:id:magcomi:20200403213716j:plain そうですね! 原型となるものがあった場合は参考にしつつ、それがない場合はゼロから作って描いていきました。

f:id:magcomi:20200403213716j:plain こっちで案を出したものもあるんですけど、よかぜ先生がイイ感じに魔改造してくれました(笑)。実は、最初は男主人公でいこうって話もあったんですけど、女性主人公に変えたのもよかぜさんからのイメージによるものなんですよ。

f:id:magcomi:20200403213716j:plain 最初は、小豹も白髪というか、銀髪ロングだったんですよ。でも、「いや絶対黒髪だろ」と思い…そんな風に作っていきました(笑)。

f:id:magcomi:20200406213628p:plain なるほどー! 名前に動物の名前を入れているのも、やはり拘りだったり…?

f:id:magcomi:20200403213716j:plain いえ、それはOさんが考えた元ネタからありました。最初は変えようかと思ったんですけど…ただ、けっこう中国語の名前ってかぶることが多くて。カッコいい動物の名前は大抵使われてて、いろんな創作品の名前とかぶりそうだったので「もういいや小豹で」って感じで今のまま進めるようになりました(笑)

f:id:magcomi:20200403213716j:plain とはいえメインの3人以外は、よかぜさんが発音でカッコいい動物とかを選んでくれたのもあるんですよ。

f:id:magcomi:20200406213628p:plain そうなんですね! というと、九獣の他のメンバーの設定もしていたり…?

f:id:magcomi:20200403213716j:plain はい、全員決まってます。

f:id:magcomi:20200403213716j:plain 徐々に小出しにしていく感じでいければと。

f:id:magcomi:20200406213628p:plain なるほど。ちなみに、九獣は馬賊の中でもどういう立ち位置なんでしょう。義賊という訳ではなさそうですけど…。

f:id:magcomi:20200403213716j:plain うーん、イメージとしては幻影●団とかが近いかも(笑)。基本的にはメンバーは固定で、誰か死んだら補充されるし、中国全土に散らばっているしで。

f:id:magcomi:20200403213716j:plain 一応、ボスもいるし、小豹は副リーダー的なポジションだっていうのも決まってるんですよ。あと、ぼくの中では灰鷹と暁狼はほぼ同時に入ったという設定です(笑)。

f:id:magcomi:20200406213628p:plain へー! そうなんですね。小豹がそんな重要なポジションにいたとは…! これから描かれるというボスも、中国全土に散らばる仲間たちが描かれるのも楽しみです。

f:id:magcomi:20200403213716j:plain まぁ、中国全土を描くとまた背景が大変だったりするんだけど…w

 

f:id:magcomi:20200406213628p:plain たしかに(笑)。 ちなみに、よかぜ先生は中国や台湾に旅行されたことはありますか? 本作の取材という訳ではないですが…。

f:id:magcomi:20200403213716j:plain それが、実はなくて。行きたいねって話はしてたんですけど、忙しくて行けずにコロナ禍の世界になってしまったので行けず仕舞いですね~( ;∀;)

f:id:magcomi:20200403213716j:plain このご時世だと、せいぜい横浜中華街くらいしか行けないしね(笑)。

f:id:magcomi:20200406213628p:plain 中華街ww でも、すると作中の背景などは全て書籍とかを調べて描かれたり…?

f:id:magcomi:20200403213716j:plain はい、そうです。なのでかなり描くのが大変です(笑)。

f:id:magcomi:20200403213716j:plain 当時の満州は写真資料があってもモノクロだし、そもそも数が少なかったりでけっこう資料集めも難儀だったんですよ。

f:id:magcomi:20200403213716j:plain おまけに、内装や外観も多種多様で。文化が独特というか、ヨーロッパっぽさもあれば、中国っぽさもあり日本っぽさもあるみたいな…。和洋折衷というか、とにかくいろいろ入り乱れる時代・文化だったからなんでしょうけど。

f:id:magcomi:20200406213628p:plain 面白いですよね。私も、馬賊や満州、当時の文化を調べていく内に「いろいろごった煮過ぎだろ!」ってツッコミを内心入れてました(笑)。でも、そういうカオスな感じも当時の魅力の一つですよね。そんな乱世に惹かれたのか、当時を生きた人もやたらキャラが立っている方が多いですし…。

f:id:magcomi:20200403213716j:plain ほんと、いろんな人がいますよね。Nさんが紹介して頂いた方以外でも、いろんなユニークなキャラがいるんですよ。例えば、関東軍だと「男装の麗人」と言われた美女もいたり。

 

f:id:magcomi:20200406213628p:plain 男装の麗人…っていうと、女性??

f:id:magcomi:20200403213716j:plain そう。しかも、軍に所属していたらしい。

f:id:magcomi:20200406213628p:plain へぇー! すごい、そんな人が…。軍ではどういう立ち位置だったんだろう…。めちゃめちゃ気になりますね。

f:id:magcomi:20200403213716j:plain あとは、馬賊でもけっこう有名な人だと、伊達政宗の子孫の伊達順之助って方もいたそうです。写真がめちゃカッコいいです(笑)。

f:id:magcomi:20200406213628p:plain 独眼竜と言われた伊達政宗の子孫…! そんな方もいたんですね! あ、似た例だと…ここでは紹介しませんでしたが、一説によると新選組の十番隊隊長、原田左之助も上野戦争で生き残り、中国に渡って馬賊になったという伝説もあるらしいですよ。

f:id:magcomi:20200403213716j:plain あ、それ聞いたことある。なんかそう考えるとロマンがあるよね。

f:id:magcomi:20200406213628p:plain ですよね~! 日本の英雄たちがこぞって満州に渡り、裏社会を支配したと思うとロマンがあります! ちなみに、私が紹介した馬賊たちはいかがでしょう。今後、作中で登場したりは…|д゚)チラッ

f:id:magcomi:20200403213716j:plain う~ん…。実在する人物をあからさまにモデルにすると、後々大変なことになりそうなので(笑)。ただ、テーマというか、とても興味深くはあったので、キーポイント的なものはちょっともらってもいいのかな~とは思います! いずれも滅茶苦茶キャラが立っていますし、小日向白郎なんかはもう、いろいろファンキー過ぎる人生を歩んでいますし(笑)。

f:id:magcomi:20200403213716j:plain 17歳でノープランで単身中国に渡ったって、今でもヤバいよね(笑)。

 

f:id:magcomi:20200406213628p:plain いやほんとそうですねw そこから馬賊に襲われ、奴隷から成り上がったってどこの英雄立志伝だよって感じで、いかにも漫画の主人公になりそうだなと思いました。それでは、そのようなキャラの立った馬賊が描かれるのをたのしみにしています!!

 

……………………………………………………。

 

……………………………。

 

…………。

 

と、いうことで……

よかぜ先生にインタビューをした結果、

もしかしたら、今後このブログに紹介した人物を連想させる(?)キャラが作中に登場するかもしれないということになりました!

そして、もしまだ『モルフェウス・ロード』を読んだことのないそこのアナタ!!

これを機に読んでみてはいかがでしょうか。

現在、下記にて第一話が無料で読めますので、少しでも興味を抱かれましたら是非お読みください!

  

 以後もこのような形で、私Nが独断と偏見で選んだMAGCOMI連載作品の気になった点を考察・研究していこうと思います! 次回もお楽しみに!

 

©よかぜ/マッグガーデン ©Yokaze/MAG Garden

※本ブログへ記載した画像は、『モルフェウス・ロード』①巻より抜粋し、引用させて頂きました。